「早期退職」企業が加速、上半期で昨年超え 立て直しすらできずコロナ禍で倒産も相次ぐ

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   東京都の新型コロナウイルス感染者数が20日連続で100人を超えるなど、感染の拡大傾向が止まらず、企業の警戒感が強まっている。

   コロナ禍の出口が見えないことから、業績回復が見込めず早期退職の募集などで立て直しを迫られる企業が増えている一方、立て直す間もなく倒産に追い込まれる企業も多いようだ。

  • 新型コロナの影響で早期・希望退職の実施企業が増加
    新型コロナの影響で早期・希望退職の実施企業が増加
  • 新型コロナの影響で早期・希望退職の実施企業が増加

1~6月期には41社が早期退職を募集

   民間の企業信用調査会社、東京商工リサーチによると、2020年7月27日には、鳥取県で初めてのコロナ倒産が発生。リサイクル品販売の会社で、JRや私鉄の忘れ物払い下げ品を西日本の百貨店などで催事販売していたが、催事開催が困難となり、先行きの見通しも立たないことから事業継続を断念した。

   コロナは企業にとっても予期せぬ逆風。それも強力なので対策を練らなければ倒れてしまう。百貨店やスーパーなどは臨時休業や営業時間の短縮などでしのいでいたが、早期退職の募集で合理化を目指す企業も増えている。

   東京商工リサーチによると、早期・希望退職者募集を実施した上場企業は、2020年上半期(1~6月)だけで41社(7192人)あり、2019年1年間の件数(35件)をすでに上回った。19年の同期(18社)との比較では2.2倍と「急増」状態だ。

   人員削減の動きは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進の一方で19年から顕著になっており、同年の35件は18年(12件)の約3倍で、募集人員は1万1000人を超えた。20年に入りコロナによりこの動きが加速したとみられる。

   東京商工リサーチによると、7月は少なくとも4社が公表していて、今後も増える見込み。また調査対象が約4000社の上場企業なので、公表していない企業や、非上場の中小企業などを含めると、実際はさらに多いとみられる。

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