三越伊勢丹HDは社員一人ひとりが自撮りで情報発信
こうした背景の中で、百貨店各社は「EC」(電子商取引)に舵を切ろうとしています。
6月9日にローンチした三越伊勢丹の新公式サイト・アプリには、現在約10万点の商品が掲載されています。同業他社では1万点もないため、これはかなり多い数字です。
また、アマゾンや楽天と異なるのは、社員全員が写真や動画を自分で撮り、出演して語り、一人ひとりが情報を発信できるようにしている点です。
これにより、他社のECサイトと比べて、シームレスなコミュニケーションができるようになるのではないかと考えていますが、その半面、アマゾンや楽天との差別化では、まだまだ難しいのかな、とも思えます。
コロナ禍のなか、インバウンド需要が当面見込めないとなると厳しい経営状況が続くことは避けられません。国内外の需要をECサイトで喚起する作戦は、今こそ進めるべきだと思います。
しかし一方で、百貨店業界の強みとしては銀座をはじめとした一等地に多くの土地を保有していることではないでしょうか。その強みを生かしたビジネスモデル、たとえば不動産業の変換、あるいは商品を手にとって買い物することが楽しくなる、レジャーランドのような仕掛けが必要なのかなと思っています。
では、また!(馬医金満)