岩手県民「検査を恐れていただけで感染者は多くいた」
ネット上では、第1号の感染者が勇気をもって検査を受けたことに称賛の声があがっている。
「これまで0人だっただけにとても勇気のいる行動だと思う。よく勇気をだして検査に行かれました。よく行動経歴を言ってくれました。叩かれないことを祈りたいけど(叩かれそうだけど)、重症化しないことをお祈りします。治療に専念してください」
「岩手県知事は一人目を責めないであげてください、と言っているが、本当にそう思います。地方に行くほど、感染者に対する差別がひどいと感じます。私の住んでいる県の最初の感染者の方は、近所からいろいろ言われ、小学生の子供さんも友達から避けられ、挙げ句の果てには奥さんは実家に帰り、離婚されたそうです」
「私の住んでいる県は最後の4県まで出ていなかったのですが、最初に確認された方が大変だったと聞いて苦しくなりましたね。一家で引っ越しされて、お父様は仕事も辞められたとか。こんなこと言っては駄目ですが、第1波(?)の時にすべての県で確認されていたほうがよかったのではと思ってしまいます」
「岩手の人たちは、今まで他県の人よりもプレッシャーを感じながら、特に気をつけていたはず。これだけ人の往来が自由にできて、今日まで0人だったなんて奇跡といってもいい。本当にすばらしいです。そっちに目を向けるべきです」
岩手県民からは「じつは感染者は前からいたはずだ」という声が――。
「岩手県民です。速報が出た時は子どもたちと大騒ぎしましたが......。7月23日~26日の連休中には他県の旅行者らしき方を多く見かけたので、1週間後あたりにはもっと増えていると思います。第1号だからと言って、もう詮索しようと思う人は少なくなるのではないでしょうか」
「岩手県民です。無症状感染者はもちろん、思い当たる症状があっても言えなかった人は私を含めて多くいるのではないでしょうか。感染者を出してはいけない、絶対に第1号になってはいけないというプレッシャーが凄かったので、熱やせきが続いても病院に行かない人が多かったです」
「岩手日報の特集記事で読みましたが、岩手県の人口あたりのPCR検査数は隣の宮城、山形、秋田の5分の1。鳥取や島根よりも少なく、全国最少だそうです。県がPCR検査を絞っているのです。だから、検査を受けにくい雰囲気があるのです。本当は感染者がたくさんいると思いますよ」
「盛岡の男性は、厳密に言えば『感染をばれるのを覚悟でPCR検査を受けた、岩手県内で初めての勇気ある人』でしょうね。感染者はいままでも間違いなくいます。責められるのを恐れて検査を受けてないから露見しなかっただけ。プレッシャーもあったろうに、回りの迷惑を考えてちゃんと検査した勇気に称賛です。早く良くなりますように」
他県からは、こんな岩手の人々に「お疲れ様」コールが起こっている。
「これで、第1号の人にバッシングがひとつも出なかったら、岩手の皆さんの穏やかさを尊敬する!仏様か!と思います。関東人でも、この時期他県にキャンプに行って感染してきた人に、勇気あるね、頑張ったね、とは言えないなあ」
「岩手県民はプレッシャーから解放されてホッとしている人が多いんじゃない? 岩手出身の友人2人(都内住み)が『これでやっと帰れる』と喜んでいました。大変なプレッシャーだったでしょうけど、これから堰をきったように感染者が増えないとよいですが」
(福田和郎)