「話を聞くだけで1000万円」「政府支援金3億円が当たった」トンデモ詐欺にひっかかる人多すぎ! なぜか20代女性が被害多いってどういうこと?(1)

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「メールで相談にのってくれるだけで1000万円あげます」
「あなたに政府の支援金3億円が当たりました」

   こんなトンデモ話に引っかかる人が後を絶たないという。俗に「エビで鯛を釣る」あるいは「棚からぼた餅」といわれる「利益誘引型」の詐欺サイトが横行しており、被害者が増えているため、国民生活センターが2020年7月16日、注意を呼びかけた。

   被害者で一番多いのが、20代の若い女性だ。いったいどんな手口に引っかかるのだろうか。

  • 「3億円あげます」なんて信じないで!
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さまざまな手続き費用を取られたあげく、相手は姿を消す

「メールで相談にのるだけで報酬がもらえる」
「当選金を受け取ることができる」

などとうたってサイトに誘導し、登録後にサービスの利用料金や手続き費用等として高額なお金を請求するサイト(利益誘引型サイト)の被害が増えている。

(図表)「利益誘引型」サイトのやりとりでは、(1)の「報酬を支払います」というメールの一番下のリンク先をクリックすると危険。(2)のようい追加の請求を求められる。
(図表)「利益誘引型」サイトのやりとりでは、(1)の「報酬を支払います」というメールの一番下のリンク先をクリックすると危険。(2)のようい追加の請求を求められる。

   国民生活センターによると、2016年度の相談件数は3179件だったが、2019年度3309件に増えた。2020年度も6月30日までに646件と、前年同期より1.4倍のペースで急増している。

   背景には新型コロナウイルスの影響で仕事が減るなど、「副業」や「在宅ワーク」を探す人が増えたため、インターネットの副業サイトにひそむ「詐欺サイト」の罠にはまる人が多くなったのだ。

   いったいどんな手口なのか。まずは典型的なケースから――。

【事例1】「話を聞くだけで100 万円」を信じて手続き費用を払い続けたが連絡が途絶えた
インターネットで副業を探していると、「お金が儲かる」というサイトがあったのでメールアドレスを入力、無料会員登録した。するとレスキュー隊員の40歳代男性を名乗る人物から「話を聞いてくれたら100万円あげる」とメールが届いた。サイトの報酬担当から「報酬を受け取るためには有料会員登録代として1万円が必要」とメールが届いたので、コンビニでプリペイド型電子マネーのギフトカードを購入し、コード番号をサイトに伝えた。
その日のうちに男性から「100 万円を2回に分けて渡す」と連絡があり、報酬担当から「受け取る金額が高額のため、証明書代としてさらに2万円が必要」と言われたので、再度ギフトカードを購入し、コード番号をサイトに伝えた。しかしその後男性からの連絡が途絶えてしまった。(20歳代女性)
【事例2】「スマホ1台で稼げる」はずが、手続き費用を次々と請求されて支払えなくなった
インターネットで「スマホ1台で稼げる」とうたうサイトがあり、登録してメールで相談に乗れば相手から報酬がもらえるという副業を始めた。報酬を受け取る段階になると、サイトから「個人情報の開示に5000円が必要」との連絡があったためクレジットカードで決済した。次に「情報開示の手続きのために3万円必要」との連絡があった。報酬を受け取るためには仕方がないと思い、クレジットカードで決済した。
しかし、文字化け防止などの費用としてさらに7万円を請求された。やりとりをしている相手に「これ以上は支払えない」と言うと、「何度も相談に乗ってもらい助かった。10万5000円は後で返すのでこれからも相談に乗ってほしい」と言われたので、追加の7万円もクレジットカードで決済した。その後もサイトからパスワードの再発行に9万円を請求される有様で、もうやりとりと支払いをやめたい。(30歳代女性)

   この2つに共通しているのは、「話を聞くだけで高額の報酬がもらえる」「携帯1つで稼げる」といった甘言に乗せられて、知らず知らずのうちにサイトに誘導されて登録していることだ。そして、サイトからさまざまな名目で次々と請求を受けて高額を支払っても、実際にはお金を受け取ることができない。そのうち、相手はプッツリ連絡を絶ってしまう。

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