生まれ変わったApplift 「透明性」を武器にアドテク市場に挑む 相田傑社長に聞く

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アドテク市場の「透明化」に挑む

「アドフラウドを放っておけば、アドネットワーク自体の信頼性がなくなる」と、危機感を募らせる相田社長
「アドフラウドを放っておけば、アドネットワーク自体の信頼性がなくなる」と、危機感を募らせる相田社長

   相田さん率いる新生Applift Japanが重視しているのは「透明性」だ。「ネットワーク広告では(広告主に)パフォーマンス(広告効果)をお返しすることが大切。ただ、効果ばかりに目がいってしまうため、効果の中身は見えにくい。Appliftでは、それをできる限り排除して、どういうところに広告が掲載されたかなどを開示して、透明性に重きを置いた形で運用させていただく」(相田社長)。「広告の配信媒体の全開示」へのチャレンジである。

   アドテク業界で、この全面開示が「極めてまれ」なのは、媒体の中に広告効果が非常に高い配信先があることがわかれば、広告主がその配信先(媒体)と直接取引する可能性が出てくる。そうなると、アドテク企業が広告費を「中抜き」されることになり、自らの首を絞めかねないという事情がある。

   それにもかかわらず、Appliftがあえて「透明化」に挑むのは成約件数や効果を不正に水増しする不正行為が絶えないからだ。米国では、アドフラウド(ネット広告上の不正行為)による損失額が年間8000億円規模にのぼる。日本でも大きな問題になっており、手口は年々巧妙化しており、対策が求められてきたという。

「アドフラウドを放っておけば、アドネットワーク自体の信頼性がなくなり、アドテク業界の存続すら危ぶまれると、Appliftでは危機感を抱いています。業界全体でブラックボックス化している現状を、私たちが旗振り役となって透明性を保つことの大切さを示したい。それがアドテク業界の進歩にもつながるはずです」

   そう、相田さんは指摘する。

   そのための大きな武器が「Advertiser Portal(アドバタイザーポータル)」。どのアプリに広告が配信されたか、を広告主に表示する管理画面で、日本の広告主に向けて新サービスとして導入、展開していく。

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