コロナ禍が直撃! 「賃上げ」実施の企業、前年から大幅減

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人材確保に中小企業は止むにやまれず......

   賃上げを「実施した」企業にその内容を聞いたところ、7589社が回答。最も多かったのは「定期昇給」の84.8%(6436社)で、「ベースアップ」の30.8%(2344社)、「賞与(一時金)の増額」の23.5%(1784社)、「新卒者の初任給の増額」の8.2%(623社)と続いた。

   賃上げ実施企業(規模問わず)の「賃上げ率」は、3%未満が57.7%に達し、約6割を占めた。中小企業でも実施企業のうち、45.2%の企業の賃上げ率が3%を超えており、「中小企業の間でも格差が拡大している」(東京商工リサーチ)。人材確保や定着率などで苦戦を強いられる中小企業にとって、賃金引き上げによる待遇改善は止むにやまれぬ施策ともいえる。

   このまま新型コロナウイルスの終息が長引くと、冬の賞与(一時金)だけでなく、来春の賃上げも厳しい事態が現実味を帯びてくる。東京商工リサーチは、「可処分所得の下落は消費マインドを冷え込ませ、小売業や卸売業、製造業の業績悪化を誘発し、負のスパイラルに陥りかねない」と指摘している。

   なお、調査は6月29~7月8日に実施。有効回答の1万3870社を集計、分析した。

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