今年(2020年)は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響を受けて、働き方が大きく変わった方が多いですね。オフィスへの出社と自宅での勤務が半々という声も聞かれます。
働く環境が自分で選べるようになり、「環境によって集中力が変わる」と実感されている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は働きやすいオフィスとはどんなオフィスなのかをお伝えします。
働く環境によって集中力は変わる
働きやすいオフィスには、「色」「照明」「植物」の3つの環境が整っています。
「色」には心理的に集中できる色があり、オフィスにその色を使うことで集中力がアップします。「照明」も、脳の活動的に影響を与える大きな要因になります。そして、「植物」には目の保養もありますが、空気の浄化の役割を担い、私たちに影響を与えているのです。
まずは、「色」からみていきます。集中できるオフィスには、余計なモノがごちゃごちゃ置かれているようなことはありません。使われている色は数色で、スッキリしている必要があります。
オフィスの色を決めるときには、「床」「壁」「天井」の色を選ぶことからスタートしますが、天井が一番明るく、床が一番暗い色になるようにすると、違和感のない配色になります。それは、人は日頃から太陽の下で見る景色を見慣れているので、光の当たる上にあるものが明るく、影ができる下にあるものが暗いという配色だと安心するのです。
おしゃれな内装だと、天井が暗い色、床が明るい色という場合もありますが、日常的に過ごす空間としてはあまり向いていません。オフィスでは「違和感がない」というのが、とても大切です。
ちなみに、どんな色を使うと違和感がなく、また集中できるかというと、壁や天井の広い面積は、白または白に近い柔らかい色。デスクは白だとスッキリ広々とした印象になります。デスクが木目調だと優しく少しリラックスした印象になります。床は汚れが目立ちにくいグレー系がオススメです。青に近い寒色系の優しい色は、静かに集中しやすい色になります。椅子やパーテションに使うといい色でしょう。
次に、「照明」です。照明にも脳の働きを活動的にする照明と、リラックスさせる照明があるんです。脳の働きを活動的にする照明は、「昼光色」と呼ばれる蛍光灯の白い照明です。
一方、脳の働きをリラックスさせる照明は、「白熱色」と呼ばれる、オレンジ色の照明です。これも太陽と関係しています。私たちは昼間の太陽の下で活動的になりますが、日が沈む頃になると、身体を休めるモードに入るのです。その原理を利用して、オフィスまた学校などの照明は白を使用し活動的な環境になるようにしています。