働き方改革、IT化、コロナ...... そんな時代に「気合と根性」を唱える次世代リーダーってどうなの?

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心もとないリーダーの「再生産を止める」のが目的

   人材育成のための先進的で素晴らしい制度をつくっても、現場ではこれまでのやり方から抜けられず、旧態依然。業界の慣習と、前任者に倣うばかりで社内の文化や風土に染まってしまい、疑問を抱かないままで思考停止に陥り、同じことを繰り返しているケースが、じつはかなり多いという。

   企業の現場が変わらない一方で、企業を取り巻く環境をみれば、IT技術の進展でシェアエコノミーやCtoC経済が登場するなど、ビジネスの枠組みそのものが急速に変化している。

   これを作れば売れる、こうすれば儲かるといった、模範や正解がなくなり、現代のビジネス環境では、自分の頭で考えて、何をするのかを決め、行動することが必要になっている。それにもかかわらず、チームを率いる管理者は、すでに使えなくなっている小手先の経験や体験が頼りというのが現実。「非常に心もとないこと」と、著者はうなだれる。

   そんな、心もとないリーダーの再生産を止めるのが本書の目的。「組織の力はリーダーの力量で決まる」ものであり、だからこそリーダーほど「学び」が必要だ。売れる、儲かるということについて自分の答えを出せるよう、学ばなければならない。

   さらには「自分の能力を自分で高めていく」という発想をも必須だ。本書では、ITリテラシー、向上心、人脈力、認識力、戦略的思考、意思決定力―― などの観点から、時代にふさわしい「キャリア開発力」を解説。その鍛え方を具体的にガイドしている。

「新しい時代を切り開く『リーダー力』の鍛え方」
大野祥江著
小学館
税別1500円

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