東京都の新型コロナウイルスの1日あたりの新規感染者数が過去最高に急増。大阪府や千葉県、埼玉県、神奈川県でも増加している。4月のような外出自粛や緊急事態宣言のような行動制限が発せられると、株式相場は一気にリスクオフに陥ってくる懸念がある。一方、海外では新型コロナウイルスのワクチン開発の進展が期待され、株式相場は一進一退の動きが続く。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 連休控え、模様眺め続く
日経平均株価予想レンジ:2万2000円~2万3000円
2020年7月17日(金)終値 2万2696円42銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、2万2000円から2万3000円のボックス圏での動きが続きそうだ。
前週の日経平均株価は、3週ぶりに上昇した。新型コロナウイルスの治療薬やワクチン開発への期待が高まり、下値の堅い動きとなった。ただ、世界中で新型コロナウイルスの感染者拡大が続いており、東京でも1日当たりの感染者数が過去最高となるなど、上値も重い展開となった。
今週の日経平均株価は、週末に連休を控え、模様眺めのなか、2万2000円から2万3000円のボックス圏での動きが続きそうだ。
新型コロナウイルスの治療薬やワクチン開発に対する期待感で相場は底堅い動きを見せているが、感染者数の増加が相場の上値を抑えている構図に変化はない。特に、感染者数が過去最高を更新するほどの勢いを維持していることから、たとえば緊急事態宣言が再び発出される可能性が高まっており、こうした規制がかかれば相場は大きく下げる可能性がある。
東京外国為替市場 ドル、底堅い動き
ドル・円予想レンジ:1ドル=106円00銭~108円00銭
2020年7月17日(金)終値 1ドル=106円99銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの底固い動きが継続か。
前週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなった。一時は1ドル=106円後半までドル売りが進んだが、その後は1ドル=107円付近まで値を戻した。
今週のドル円相場は、ドルの底堅い動きが続きそうだ。米国では新型コロナウイルスの感染患者数が増加し続けているが、新型コロナウイルスの治療薬やワクチン開発に対する期待と政府による経済支援策への期待感がドルの下値を支えている。
ただ、感染拡大状況次第では、再度、経済活動が制限される規制がかかる可能性もあり、先行的なドル買いが強まる可能性は小さい。目先は1ドル=106~107円のボックス圏での動きが続きそうだ。
経済指標は、国内では20日に6月の貿易統計、6月15、16日開催の日本銀行の金融政策決定会合議事要旨、21日に6月の全国消費者物価指数などが予定されている。
海外では、22日に6月の米国中古住宅販売件数、23日に6月の米国CB景気先行総合指数、24日に6月の米国新築住宅販売件数などが予定されている。
(鷲尾香一)