これはもう医療崩壊だ! ボーナス「引き下げ」「ゼロ」で看護師が大量退職の危機

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   これは、もう医療崩壊のはじまりではないのか――。2020年7月13日現在、全国の395の医療機関のうち、約3割にあたる122の医療機関が看護師などの今夏のボーナスを、2019年より「引き下げた」と回答していたことがわかった。日本医療労働組合連合会(医労連)が公表した。

   新型コロナウイルスの感染第2波が懸念されるなか、これまで感染の危険を感じながらも感染拡大を防止し、感染患者の命を救うために昼夜を問わず、使命感で働いてきた看護師が報われないでいる。

  • 今夏のボーナスゼロ!「もう生きていけない」……
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看護師のモチベーションが下がるのは当たり前

   新型コロナウイルスの影響で病院経営が悪化したことを理由に、多くの病院で看護師などの今夏のボーナスが、昨年より引き下げられている。医労連が加盟する567の医療機関(病院や診療所など)を対象に今夏のボーナスについて調査したところ、7月13日時点で回答した395の病院のうち、約3割にあたる122でボーナスの金額が昨年より引き下げられていた。

   その中で、今夏のボーナスが支給されない、「ゼロ回答」の病院は、東京女子医科大学病院(東京都新宿区)だけ(7月15日時点)。経営側は、「4、5月で30億円近い赤字となり、上半期賞与を支給する要素はまったくない」と回答。昨夏、平均60万円あったボーナスが、一気にゼロになった。それによる、看護師らの大量退職が騒動になっている。

   東京女子医大病院に限らず、ボーナスの「カット」や「ゼロ」で、これまでガマンして頑張ってきた看護師たちの、張り詰めていた「心の糸」がプツンと切れるのは無理もない。

   東京都の感染者数は、政府の緊急事態宣言や「東京アラート」の解除後も、連日3ケタのペースで増え、加速度がついている気配すらある。それでなくとも人手不足の医療現場でコロナによって通常よりも業務が加重になるうえ、もはや「気持ち」だけで働いている看護師のモチベーションションが一気に下がるのは当たり前だ。医労連も「病院によっては、退職が増える可能性は否定できません」と指摘している。

   ちなみに、今夏のボーナスの支給額が昨年と「同じ」と答えた病院は190。「上回った」病院は42だった。

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