【コロナに勝つ! ニッポンの会社】リモート試験でも不正防止の厳格なサービスを開発

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、資格試験や技術者試験が相次いで延期や中止となったが、「ウィズ・コロナ」の中でも会場確保が容易ではなく試験や検定の関係者らが頭を痛めている。

   「CBT」と呼ばれる、パソコンなどで受験できる試験方式のシステムを開発、提供している株式会社イー・コミュニケーションズ(東京都港区)は、自宅受験の試験で不正行為を防止して、厳正厳格なオンライン試験の運用ができる「リモートテスティング」サービスを開発。「ニューノーマルな受験形態」を提案している。2020年7月14日に発表した。

  • ウィズ・コロナ時代の「リモート試験」の不正を防止する!
    ウィズ・コロナ時代の「リモート試験」の不正を防止する!
  • ウィズ・コロナ時代の「リモート試験」の不正を防止する!

2021年にはAIだけで不正防止

受験者の本人認証(左)と、監督者の本人認証
受験者の本人認証(左)と、監督者の本人認証

   「リモートテスティング」は、ウェブカメラと、同社独自のプロクターシステムを活用してオンライン試験の不正行為を防止する。「プロクター(proctor)」は英語で「試験監督者」の意味。受験時に監督者が受験者の本人確認と不正を監視する。

   10月開始予定のサービスは当初、人によって確認、監視するが、2021年1月には、AI(人工知能)を使った自動本人認証と受験動画解析サービスを導入。同年4月からはAIによるリアルタイム監視を可能にする。イー・コミュニケーションズによると、「人が関与しなくてもフルオートで本人認証と不正監視を行うことが可能になる」という。

   新型コロナの感染が顕在化した3月以降、運行管理者試験や品質管理検定、総合旅行業務取扱管理者試験など、数々の資格試験が相次いで中止や延期に追い込まれた。また厚生労働省では、新型コロナの影響で会場の確保が難しいとして6~9月に実施を予定していた技能検定の前期試験を中止。技能検定は、機械加工など各種技能のレベルをはかる国家検定で、例年、前後期あわせて約15万人が受験している。これら試験・検定での資格取得を見込んで、管理者配置を計画していた企業では、人材戦略に深刻な影響も出ているという。

   このサービスの開発の経緯について、イー・コミュニケーションズは

「CBT会場が不足傾向にある中で、その足りない会場を埋めるために、企業内や自宅、インターネットカフェや貸し会議室でも、コンピューター受験できる仕組みを提供できれば、この会場問題を解決できると思い、当社では2年前からリモートで試験監視が可能な『リモートテスティング』の開発に着手した」と説明する。

   「自宅受験でも不正行為を防止し、厳正厳格なオンライン試験の運用を可能にすることで、ニューノーマルな受験形態を実現するもの」と位置づけ、「コロナ禍で試験が開催できずに困っている試験・検定団体にスピード感を持って提供したい」としている。

姉妹サイト