本業に生かせる「副業」のススメ! マンネリ解消、人脈拡大、企画力アップの効用あれこれ(高城幸司)

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   収入が減って、副業を検討している人が増えています。

   副業とは、本業以外で収入を得る、仕事などの行為のこと。たとえば、会社員が休日に居酒屋でアルバイトをすれば「副業している」ことになります。あるいは、ユーチューバーとして自分が制作した動画の広告収入を得るのも副業です。

   以前であれば、

「副業をするなんて、本業で手を抜いているに違いない」

と、社内でマイナス評価につながる可能性がありましたが、最近は副業を承認。さらには推奨している会社が出てきました。

  • 副業で得られるものはお金だけではない!
    副業で得られるものはお金だけではない!
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同じ上司、同じ同僚で職場の雰囲気はどんより

   副業には、本業以外の仕事を経験することで視座が高まり、成長機会になることが見込めます。まさに、時代の変化を感じます。そこで大事なのは、周囲にバレても問題がない、あるいは「いいことだよね」と讃えられる副業を選ぶことかもしれません。

   筆者が知る範囲でも、休日や平日の夜を活用して、専門学校の講師、自宅で作業するライティング業務(記事の入稿など)やネットショップの開設。さらに、

・お手軽な業務:料理教室のアシスタント、自宅の貸し出し、オンライン秘書
・能力を活かす:ライター、グラフィックデザイン、アプリ開発、翻訳

など、周囲に知られても問題がなさそうな副業を始めた人が増えています。 当然ながら収入は増えますので、生活に余裕をもたらすことになりますが、加えて、得られるのが、新たな人脈です。職場で同じ上司や同僚とばかり関わっていることで、閉塞感が出たりすることがあります。

   広告代理店に勤務している?さんは、入社してから同じ上司で同僚も大きな変化がありません。クライアントとの関係を強化するため人事異動が少ない職場にしているとのこと。確かにクライアントとの関係を深めるためには意味があることですが、社内の人間関係でマンネリ化が出る問題があったのです。

   提案書の企画を考えるにしても、同じメンバーで考えることばかりなので「その企画は前にも聞いたけど」と、重苦しい雰囲気が醸し出されてしまい「成長機会が少ないな」と感じことが増えていました。

周囲の評価がグンと上がる「副業」効果

   そんなタイミングに知人が主催しているNPO法人から理事にならないか? と相談を受けました。地元の町おこしを支援しており、商店街の活性化などで成果をあげている団体で、閉塞感を感じていたDさんには興味深いオファーでした。

   ただ、理事になると月に3、4回は会議や、商店街の会議にも参加が必要。報酬も得ることになるので、副業の許可を会社の人事部に相談してみました。

   すると、人事部は「ちょうどよかった」と副業を快諾。社内で副業の奨励をすすめようとしていたタイミングの相談であったようです。

   こうして、社内に隠すことなくオープンに始めた副業ですが、理事になり、商店街の会議に出たり、関係者との打ち合せに参加したりすることで、新たな気づきや成長機会を得ることになりました。

   職場での企画会議で「それ、おもしろいね」と周囲から驚かれるようなプランを出せたり、会議での取りまとめがうまくなり、周囲の評価がグンとあがることになったようです。副業で出会った新しい人脈が発想を広げ、逆に社内に対する不満が解消される機会になったようです。

   そうしたことがあって、周囲もDさんのように副業をしていこうという機運が高まってきたようです。このように周囲の了承を得て、本業にもいい影響を与える副業を広めていきたいですね。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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