今、このタイミングで改めて「自己分析」してみた でも、「モヤモヤ」は消えなかった(叶多凛)

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   最近のわたしは、モヤモヤしている。モヤモヤとずっと、考えている。頭の中では、答えが出ないであろう問題がぐるぐるぐるぐる。梅雨の気候も相まって、なんだか気持ちも、どんより曇りぎみ。

   就活をしていると、「将来、自分がどうなっていたいのか」とか「自分が本当は何をしたいのか」とか「そもそも自分ってどんな性格だったっけ」なんて考える機会が必然的に多くなる。いわゆる自己分析と呼ばれるやつだ。一般的に自己分析は、就活のはじめのステップとして取り組まれることが多いのだろうけど、わたしはこのタイミングで、改めて「自分」について考えている。

  • なんだか、モヤモヤする……
    なんだか、モヤモヤする……
  • なんだか、モヤモヤする……

「内定承諾書」を前に、ちょっと焦った

   きっかけは、「内定承諾書にサインして送ってください」と、内々定をいただいている企業から連絡を受け取ったことだった。

   現行の、いわゆる「就活スケジュール」に嫌気がさしていたわたしは、そういったスケジュールにとらわれずに採用活動を行っている企業を中心に就活していて、内々定も(ありがたいことに)割と早い段階で手にしていた。

   けれど、「自分が心から納得できるまでは就活を続けよう」という思いが自分の中にあったので、今でも就活を続けているのである。

   コロナの影響で、例年より選考に遅れが出たり、慣れないオンライン面接に移行したりする今年の就活。正直に言うと、「今の時点で、納得して就活を終えられる?」と聞かれたら、迷ってしまう自分がいることには気がついていた。

   そんなとき、「内定承諾書を出してください」という連絡を受け取った。受け取って、ちょっと焦った自分がいた。提出期限はまだ少し先だけど、一度この書類を提出したら、その会社で働くことになるんだ――。とても重大で、覚悟がいる決断だ。

   そのことを自覚した途端、わたしの頭の中がモヤモヤと「不安」と「心配」に覆われた。「あれ? わたしって本当にこの会社で働きたいんだっけ?」

「総合職だから、自分が携わりたい事業に関われるかどうか、わからないな......」
「わたしは本当にこの会社に合ってるのかな? 頑張れるのかな?」
「というかそもそも、わたしってビジネスの世界に入りたいんだっけ?(根本的!)」

   ぐるぐるぐるぐる。考えても、答えなんてわからない。でもだからこそ、考えることから逃げちゃいけない。そんなこんなで、気が付いたら割と深めの自己分析モードに入っていた。

終わりが見えないけれども、「モヤモヤ」と付き合うことは決めた!

   わたしは性格的に、自己分析の類が大好きなタイプらしい。ノートに向かって、自分の好きなことや携わりたいことを書き出したり、不安なことや、「あれはもしかして会社と相性悪いのかも~。」なんて、口ではあまり言えないことをつらつら書いてみたり。そういうことを一日中できてしまうタイプだったりする。

   ノートに書き出すと、自分の思考が文字になって可視化されていく。頭の中を整理している感じがする。ちょっとスッキリ。ただ、答えは出ない。

   久しぶりに、というか、もはや今さら感さえ漂うが、ネットで適職診断や性格診断の類も改めてやってみた。ちなみにわたしは、適職診断を何度やっても「芸術家タイプ」とか「創造者」とか出てくるタイプ。このタイプは、俗に言う、「社会不適合者タイプ」らしいのです。「一般社会ではうまく立ち回れないタイプだから、自分で自分の世界探して頑張って生きてね☆」みたいな感じ。何それ......。適職診断のくせに、全然適職見つけてくれる気ないじゃん......。

   しかし。何度やっても「芸術家タイプ」を連発していたのは、就活をはじめる前のわたし。就活も終盤に差し掛かった今の自分は、きっと何か変化が起きているはず! と思って、改めてやってみた。......診断結果は、ご想像のとおり。人って、ちょっとやそっとじゃ変わらないのね。

   もし、コロナの流行が今年じゃなかったら、何か違っていたのだろうか。もしかしたら、もっとたくさんの企業に出会えていたかもしれないし、企業の雰囲気をダイレクトに感じることができたかもしれない。

   もしかしたら、友人や先輩と語り合う中で何か違う選択肢が生まれていたかもしれないし、刺激的な出会いがあったかもしれない。ソーシャルディスタンスが叫ばれる世の中で、何を頼りに自分の未来を決めればよいのだろう。結局、最終的に戻った地点は「自分自身をもっとよく知ること」だったのである。

   そんなこんなで自己分析を繰り返しつつ、頭の中をぐるぐるさせている毎日。来年の春、私が新しい一歩を踏み出すとき、いったいどんな決断をしているのかはわからない。けれど、とりあえず今は、気が済むまで自分のモヤモヤと向き合ってみることに決めた。

   ぐるぐる、モヤモヤ、どんより曇りぎみのわたしの思考回路も、飽き飽きしてきた梅雨空も、あと少しだけ続きそう。はやく、スカッとさわやかな青空にならないかなあ。(叶多凛)

鈴木 修二(すずき・しゅうじ)
鈴木 修二(すずき・しゅうじ)
現在、東京都内の難関私立大に通っている3年生。現役就活生として、今まさに就職活動中の立場だからこそわかる、最近の就活の実態をつまびらかにしていきたい。
自分と同じ、来春(2021年)卒の学生には共感の場を、これから就活を控える2022、23年卒の学生には、就職活動にはびこる企業の体裁と内情の乖離を、正確に把握するための機会になれば、と思う。
そして、意中の企業に就職して、すでにキャリアを積んでいるであろうビジネスパーソンさんには、さまざまな企業の採用戦略をエンターテインメントとして読んでいただければ、うれしい。
kaisha_20200313181339.png
叶多 凛(かなた・りん)
現在、東京都心から少し離れた自然あふれる私立大学に、のびのびと通う4年生。「学部4年生×就活生」というのはいささか不思議に思われるかもしれないけど、そうワケありである。
現役就活生として、シューカツのあれこれを率直に書いていきたい。就活に励んでいる「同士」には、「あるある」と思わず膝を打つような、まだまだ就活なんて!という学生には、シューカツの一端を覗いてもらえるような。そんな内容にできればといいな、と思う。
テーマは「就活も楽しむ!」。いろいろな企業に赴き、さまざまなビジネスの話を聞くことができるのは、就活生だけの「特権だ!」と思っている。そんなふうに就活できたら、イヤな面接官も撃退できるかも。なんて考えている。
得意なのは、英語。今夏の東京五輪・パラリンピックでは、世界中から訪れる報道陣の手助けをするインターンシップにも登録。こちらも、ガンバル!
姉妹サイト