「スッピンなの?」「彼氏と一緒かな?」「サボるな!」... 横行する「テレハラ」 部下の私生活に興奮する「オヤジ上司」対処法

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テレハラの「3密」は「密会」「密説」「密視」

   企業のハラスメント対策を手掛けているダイヤモンド・コンサルティングオフィス(東京都港区)が5月22日、「テレワークにおけるハラスメントの実態調査」を発表した。テレワーク業務で上司とコミュニケーションを取っている会社員110人を対象に、インターネットでアンケート調査した。

(図表1)テレワークで上司からストレスを受ける人の割合(ダイヤモンド・コンサルティングオフィスの調査より)
(図表1)テレワークで上司からストレスを受ける人の割合(ダイヤモンド・コンサルティングオフィスの調査より)

   すると、テレワークでの上司とのコミュニケーションに不快な気持ちやストレスを感じている部下が78.0%もいることがわかった=上の図表1参照。そのうちの半分以上(全体では41.8%)が「何度も不快な目にあっている」と回答。具体的に、上司のどうような行動にストレスを感じるかを聞くと、こんな答えが返ってきた。

「やたらとweb会議をやりたがる」
「部下を監視する。仕事をサボっていないか、いちいちチェックする」
「こちらに気を使わず頻繁に連絡してくる」
「必要以上にコミュニケーションをとってくる」
「仕事とプライベートを分けられない。こちらの終業後も電話がかかってくる」
「slack(編集部注:チームコミュニケーションツール)上での言葉遣いがきつい
」 「ほとんどメールでのやり取りなので、ニュアンスが正しく伝わらない」

などだ。

   テレワークでは、新型コロナ予防の「3密」とは別に、オンライン上の「3密」が問題になるといわれる。

(1)上司が密にテレビ会議を招集したがる「密会」
(2)上司が密に仕事の説明を求める「密説」
(3)上司が密にリモート上でも監視する「密視」

である。

   部下と直接対面できないために、これらの「3密」が部下のストレスになっていることに気づかない上司が多いようだ。このため、上司とのコミュニケーションで、ストレスや不快感が出社時よりも増えたかどうかを聞くと、66.4%の人が「ストレスが増えた」と答えた。

   上司からの「問題行動」にどんなものがあったかを聞くと(複数回答)、一番多かったのは「常に仕事をしているかの連絡や確認」(46.4%)、ついで「オンラインでのプライベートに関する内容の質問」(40.0%)、「リモートでの会議の場での強いあたりの言動」(23.6%)、「参加したくないリモート飲み会への勧誘」(21.8%)、「不当な残業の指示」(14.5%)などと続く。これらは全部、テレワーク・ハラスメントに該当する。相当多くの人が被害にあっているわけだ。

(図表2)テレワークで上司から受けた「問題行動」(ダイヤモンド・コンサルティングオフィスの調査より)
(図表2)テレワークで上司から受けた「問題行動」(ダイヤモンド・コンサルティングオフィスの調査より)

   調査したダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社代表の倉本祐子さんは、こうコメントしている。

「今回の調査で、テレワークで上司とのコミュニケーションにストレスを感じる部下が約8割、出社時よりストレス等が増えた人が約7割、さらに『チャット上での言葉遣いがきつい』『仕事をサボっていないか監視する』『プライベートに関する質問」をする』といったテレワーク・ハラスメントに該当する行為を受けている人が4割以上存在することが判明しました。今年6月からパワハラ防止法が施行され、企業はこれまでよりも一層力を入れたハラスメント対策が必要です。テレワーク・ハラスメントなどの現代的ハラスメントに対応するためにも、さらなる意識改革が必要です」
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