政府の緊急事態宣言が解除され、2020年6月19日からは都道府県境をまたぐ移動制限も解除された。通勤・通学以外でも、電車に乗って「プチ」旅行も楽しめるようになった。
とはいえ、人出が増えれば、誰が触ったのかわからない、多くのモノや場所を触れる機会も増えてくる。電車やバスのつり革や手すりも、その一つ。グラフィックデザインのほか、アイデア商品を開発、製造する有限会社プリントアート(東京都足立区)が、新型コロナウイルスの感染予防ツールとして、電車やバスのつり革などに掛けて使う「ハンドフレン」を開発した。2020年6月23日の発表。
つり革や手すりを直接触りたくない人に!
●新型コロナウイルスの感染予防に「マイつり革」
プリントアートの「ハンドフレン」はステンレス製で、つり革の形状を問わず掛けることができる。持ち歩けて、電車やバスなどの中で使う、いわば自分だけの「マイつり革」。電車やバスの利用者の不安を解消するツール。
同社では、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、お客から、「電車やバスの中でつり革や手すりに直接触りたくない」との声が寄せられ、開発に取り組んだ。乗り物のつり革や手すりばかりでなく、自動券売機やATMのタッチパネルの操作にも対応しており、またレバー型のドアノブなどにも使える。
価格は、税込1925円。通販サイトや家電量販店で販売している。
●東急電鉄、全車両で抗ウイルスコーテイング作業
首都圏の私鉄大手、東急電鉄(東京都渋谷区)は、保有全車両(1267両)に抗ウイルス・抗菌加工を目的としたコーティング加工を施す。6月22日の発表。作業は6月末まで。
ウイルスや細菌を抑制・抗菌する溶剤を、つり革や手すり、ドアやシートなど車内で利用者が手を触れる箇所に噴霧する。
東急電鉄では、他の感染予防対策として、駅構内の施設・設備での除菌洗剤を用いた定期清掃、改札や案内窓口でのビニールカーテンなどの設置、各駅におけるアルコール液の設置などを実施している。