「ハケンの品格」でわかった!「ハニートラップだ!」と主張するセクハラ加害者の「頭ん中」(生野あん子)

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   いよいよ始まりました、篠原涼子さん主演の「ハケンの品格」(日本テレビ系)。2007年に放送され、平均視聴率なんと20.2%をマークした人気作の続編です。

   2020年6月17日放送の第1話では、13年前の前作とほぼ同じキャストが勢ぞろい。主人公で、時給3000円の「スーパー派遣」大前春子はもちろん、大前の派遣先である食品商社、株式会社S&Fの営業企画課には、前作で主任だった里中賢介(小泉孝太郎)が課長に出世。また、彼の部下で前作では新入社員だった浅野務(勝地涼)は主任に出世しており、それぞれ正社員として活躍しています。

  • 被害者女性の弱い立場につけ込むなんて……
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しつこいセクハラ発言、ニコニコ交わすも「勘違い」され......

   第1話を見る限り、株式会社S&Fは、前作よりも厳しい状況に置かれているようです。長い不況の煽りを受けて、売り上げは低迷。株価も下がっているにもかかわらず、年功序列の男性中心主義は相変わらず。「平成」から「令和」へと時代が移り変わろうとも、株式会社S&Fには価値観の根底が覆るような変化は起きていないのでしょう。

   そんな営業企画課には、新しく派遣社員の福岡亜紀(吉谷彩子)と、千葉小夏(山本舞香)の2人が加わっています。そのうちの1人、福岡亜紀は無遅刻無欠席でマジメに仕事をこなしているものの、ある男性正社員からのセクハラに遭ってしまうのです。

   「君が派遣期間を延長できるよう、僕が計らってあげたんだ」と恩着せがましく言い寄り、業務時間外のデートに誘う正社員。誘いを断りたいが、立場の弱さからハッキリ「NO」が言えない亜紀は、仕方なく上司と2人で出かけることになります。

   カウンターの寿司をごちそうになるも、至近距離でさり気なくベタベタしてくる上司に、じっと耐える亜紀。これはセクハラ被害者の「あるある」ですが、表面上は相手に嫌な思いをさせないよう、ニコニコしてしまうんですね。

   ところが、上司は亜紀の笑顔「だけ」を見ますから、「俺に気がある。これは口説けるぞ!」と勘違いし、「2軒目も行こう」と、さらにしつこくアプローチ。亜紀が「もう遅いので......」と断ると、「断るなんてありえない!」と、激怒したのです。

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生野あん子(しょうの・あんこ)
30歳代の会社員。映画、小説、ドラマなど、どんなコンテンツにもつい、社会的背景を思い描いて批評しようとする精神性の持ち主。
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