東京株式市場の日経平均株価は2020年6月16日の大引けで前日比1051円26銭高の2万2582.21円を付け、4日ぶりの大幅反発に転じた。3月25日(1454円28銭高)以来の上げ幅で今年3番目を記録した。週末の19日からは、都道府県をまたぐ移動制限が全面解除となり、景気回復への期待感も増している。
しかし、新型コロナウイルスの感染第2波への懸念加えて、北朝鮮と韓国の地政学リスクの高まり、米大統領選に向けたトランプ大統領の支持率低迷などへの警戒感が高まり、株式相場の頭を押さえている。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 株価の下押し材料、目白押し?
日経平均株価予想レンジ:2万1800円~2万3000円
2020年6月19日(金)終値 2万2478円79銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。
前週の日経平均株価は、週前半に乱高下したものの、2週間ぶりに上昇した。米国での新型コロナウイルスの感染拡大、北朝鮮と韓国の対立激化による地政学リスク、1ドル=106円台への円高進行などが嫌気されたものの、米国を中心に景気回復に対する期待感が相場を押し上げた。
今週の日経平均株価は、上値の重い展開が予想される。2万2000円割れを試す局面もありそうだ。国内では都道府県を越えた移動制限が解除されるなど、景気回復への期待感は高まっているものの、米国での新型コロナウイルス感染拡大の第2波と見られる感染患者の増加や、1ドル=106円台への円高進行が相場の懸念材料となっている。
朝鮮半島の地政学リスクが一段と激化するようだと、さらに株式相場の下押し材料となりそうだ。
東京外国為替市場 感染第2波でドル売り高まる
ドル・円予想レンジ:1ドル=105円50銭~107円50銭
2020年6月5日(金)終値 1ドル=106円87銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、上値の重い展開か。
前週のドル円相場は、1ドル=106円台へと円高が進行した。米国の景気回復への期待感は強いものの、雇用の回復が遅れており、加えて、新型コロナウイルス感染拡大の第2波と見られる感染患者の増加により、リスク回避のドル売りが優勢だった。
今週のドル円相場は、上値の重い展開か。1ドル=106円割れを試す展開もありそうだ。米国の景気回復に対する期待感は強いものの、失業保険申請件数の増加など雇用の回復は遅れている。さらに新型コロナウイルス感染拡大の第2波への警戒感が高まっており、リスク回避のドル売りが強まっている。
北朝鮮と韓国の対立激化による朝鮮半島の地政学リスクの高まりも懸念材料となっている。
経済指標は、国内では23日に5月の全国百貨店売上高、24日に6月15、16日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、4月の景気動向指数などが予定されている。
海外では、23日に5月の米国新築住宅販売件数、24日にIMF(国際通貨基金)の世界経済見通し、25日に1~3月期の米国GDP確報値、5月の米国耐久財受注、26日に5月の米国個人所得と米国個人消費支出などが予定されている。
(鷲尾香一)