【コロナに勝つ! ニッポンの会社】広がるビジネスのオンライン化 新サービスのアイデア次々に

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   新型コロナウイルスの感染第2波が懸念されるなか、今夏のふるさとへの帰省やお盆のお墓参りは、家族や親せき一同が顔を合わせる機会にはなりそうにない。

   広島県福山市で墓石店を営む有限会社かの石材は、そんな墓参できない人に代わって、墓前で供養を行い、その模様をライブ配信する「オンラインお墓参り」のサービスを、2020年7月から提供する。2020年6月13日に発表した。

  • お墓参りもオンラインがニューノーマル!
    お墓参りもオンラインがニューノーマル!
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石材店の職人が墓所を掃除して献花

●お盆のお墓参りを「テレワーク」で代行

   かの石材では、以前から遠方の在住者や体調不良や高齢でお墓参りができない人たちのために、お墓の清掃や墓参の代行などを請け負い、家族などに写真で報告するサービスを実施してきた。今年は新型コロナウイルスの影響で帰省がままならなかったり、家族や親せきが集まってお墓参りをしたりすることが難しくなりそう。そこで、ウェブ会議ツールを使った「オンラインお墓参り」サービスを提供することにした。

   事前に決めた日時に、同社の墓石職人が墓所を掃除し献花。お墓参りを行う。墓前にはタブレット端末をスタンドポッドに設置して据え置き、お墓参りに来られない家族や親戚などにライブ配信する。

   かの石材は、

「時代にあわせたお墓参りの選択肢を新たに提供することで、供養のお手伝いができれば」

と、オンラインサービスの実施を決めた。

●ウェブ会議にあると便利

相手の声にかぶせることなく意思表示
相手の声にかぶせることなく意思表示

   パソコン周辺ン機器などを手がけるサンワサプライ株式会社(岡山市)は、テレワーク中に発生したマイクなどのトラブル時に、モニターを通して相手に意思伝達ができるメッセージカードを制作した。6月15日の発表。

   カードは印刷済みメッセージが10パターン。「聞こえますか?」「画面共有にてください」「声が途切れます」などのメッセージが、アイコンとともにカラー印刷され、裏面に文字だけの白黒印刷。「電話中」「離席します」などの状態表示のためのクリップスタンドが付属している。他人数が参加するウェブ会議やオンライン授業に最適。

   新型コロナウイルスの感染拡大を抑える効果から、利用が広がったテレワーク。なかでも、ウェブ会議ツールはオンライン飲み会などにも応用されているが、ネット環境や機械の不調などで進行が滞るなどの課題が指摘されている。

●新ライフスタイルのテレワークを「地方から提案」

制作段階のヌック(左)と、ヌック内部のワークスペース
制作段階のヌック(左)と、ヌック内部のワークスペース

   これからの「ニューノーマル」なライフスタイルの一つとされるテレワークを、自宅で快適に進めるため、山形市で建築・リフォーム事業を手がける株式会社クリエイト礼文(れもん)が専用のスペース「箱形空間ヌック」を開発した。

   「ヌック」は、スコットランドの建築様式が発祥とされ、「隠れ場所」「避難所」などの意味。建築では、建物の一部に特別に作られる小規模な部屋のこと。

   広さは2畳ほどで、縦、横、高さとも約180センチメートルの木製のボックスだ。いまのところは完成前の製品で、山形県内や仙台市内にある10か所の展示場に設置して、来場者に居心地などを体験してもらい、その感想を聞きながら「完全完成」モデルを制作する計画。家庭でのテレワークには、「仕事に集中できない」などの課題があるが、「地方から解決方法を提案したい」としている。

   クリエイト礼文では、耐震性や耐火性などすぐれた自社ブランドの注文住宅「ユニテハウス」シリーズを展開している。テレワークの利用が進んで書斎ニーズの高まり受けて、リビングなどに置くだけで対応できる「ヌック」の開発に取り組んだ。

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