みなさん、こんにちは。馬医金満です。
じつは現在、就職活動中でして、今回は大学生らしく? 就活生に人気がある企業のニュースについて、みてみました。
とにかく、商社は人気です。そんな商社業界で、伊藤忠商事の時価総額が6月2日終値ベースで3兆7649億円となり三菱商事の3兆6964億円を抜き、初めて商社全体で1位になりました。
伊藤忠商事の強みは衣料や食料にあり!
伊藤忠商事が、三菱商事の時価総額を追い抜いた理由として考えられることは、新型コロナウイルスの感染拡大によって資源分野のリスクが高まったことがありそうです。相対的に資源分野のポートフォリオレシオが低い伊藤忠商事が、景気変調への耐性が強いとみなされたと考えられています。
では、ここで軽く商社のビジネスモデルを、おさらいします。
商社の歴史は、遡ること江戸時代。当時、鎖国の方針を打ち出していた政府に代わって、政府に認められたいくつかの会社が海外との貿易を、独占的に取り仕切っていました。その名残が、現代の商社となって残っています。
しかし、メーカーなどの企業にとっては、商社の機能を内製化したほうがコストとしては安く済むため、商社のビジネスモデルは少しずつ変化してきているのです。
その中で、商社がさまざまな企業との関わりを持ち、なおかつ多くの事業を見てきているというノウハウを生かして、海外を中心とした事業投資、またその事業をバリューアップするための事業経営までを一貫して行っています。
たとえば、三菱商事はローソンや伊藤ハムなど、伊藤忠商事はファミリーマートやドールなどと、資本を含め強固な関係を持っていることで知られています。
また、三菱商事や三井物産などは財閥から始まった企業であるため、資源分野(金属や原油など)に強みを持っており、これに対して非財閥の伊藤忠商事は繊維業から始まっていることもあり、非資源分野、特に衣服や食料に強みを持っています。
「生い立ち」の違いをひも解く
こうした「生い立ち」から、三菱商事や三井物産は原油価格などの外的要因に業績が大きく関係しているため、世界経済の原則によって業績が悪化しやすく(たとえば、2016年に三菱商事は4300億円の損失を計上。また、三井物産も2600億円の損失を計上しています)、一方で伊藤忠商事は生活資源に力を入れているため、安定して業績を伸ばしてきているように思います。
「商社は、日本独特の歴史から生まれたビジネスモデルだなぁ」と感じており、特にセグメントごとで見ると、各社の強みがわかって、なおおもしろいと思います。
もし、就活生でこの記事を読んでいる方がいらっしゃったら、各企業の事業計画、アニュアルレポートなどは見てみるといいかっもしれません。どこかのタイミングで、7大商社について、書いてみようかなとも思っています。
では、また来週!(馬医金満)