FX大学対抗戦は第7週。久しぶりに4大学が戦線にそろった。大きく相場が動いたのは英ポンド。上がり続けたことにビックリした早稲田大学は、買いのタイミングをさぐったがエントリーできず。慶応義塾大学も前週(5月25日週)の敗戦を検証しながら、ポンド円の爆上げを見守ったが、入るタイミングがわからず、静観して終わった。
一方、明治大学は米株式市場の伸びに気をとられ、FXのチャンスを逃す。新型コロナウイルスに罹り、取引を休んでいた専修大学が戦線に復帰。さっそく取引に挑んだものの、どうも調子が上がらず、損失を計上。本人は「しばらく引きずりそうです」と......。
「酷くない」米雇用統計で「ドル買い」(早稲田大学)
本格的に気候がアツくなり、ついに快適に授業を受けるために扇風機を出して使い始めたが、今週の相場も気候に負けじとアツかった!
まずは、驚きの英ポンド円。週初めに1ポンド=133円を突破したポンド円は、ずうっと上がり続け、139円まで上がった。そろそろ天井だろうと毎日思って、買いエントリーをできなかった。
今ではかなり後悔しているが、天井だと思い込んで売りエントリーしなかっただけマシかなと思う。
次に、米ドル円。ここ最近ずうっと1ドル=108円の「壁」に跳ね返されていたが、6月2日にやっとレジスタンスライン(上値抵抗線。相場がその水準よりも上昇しないと思われる水準のこと)を突破。これはポンド円とは違って、目をつけていた動きのため、若干上抜けから遅れはしたものの、1ドル=108.4円で買いエントリー。
先週から110円を目指していくだろうと予想していたが、いざ含み益が発生すると利益があるうちに決済してしまいたいと思ってしまう自分。とりあえず、金曜日(6月5日)の雇用統計前にはポジションを整理したかったので、109円で一時跳ね返ると予想し、108,9円で決済。実際はまだ上昇し続けるのだが、不安症の自分にはそこまで待てなかった。
そして6月6日の米国雇用統計。自分がいつも見ているのは、失業率と非製農業部門雇用者数だが、それぞれの前回値と予想値は失業率14.7%、19.0%。非農業部門雇用者数はマイナス2050万人、マイナス750万人である。今回の予想の率直な感想は、そんな酷くないでしょ、って感じだった。日本の状態だけ見ても、先月よりはるかにマシになったことはわかるから、米国でもかなり景気が回復してきていると思ったのだ。
そして、結果は失業率は13.3%、非農業部門雇用者数がプラス250,9万人だった。まさかの非農業部門雇用者数プラス。これは言うまでもなく、相場は上昇。自分は今週ドル円で少し利益を得たので軽くエントリー。1ドル=109.2円で買って、利益確定による停滞が起きた109.5円で決済した。
最後に先週、宣言した新たな通貨での取引。自分が新たに目をつけた通貨はコリアウォン。あまり大きな理由はないが、日本と近く、よくニュースでも韓国の事情は報道されるので、ファンダメンタルズ分析が米ドルや英ポンドに次いで楽かなと思って選んだ。詳しい取引については、さらにもったいぶってまた来週に述べようかなと思う。
とりあえず、今週の取引はドル円だけで、300通貨での取引で利益が498円だった。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ドル円が直近の新高値を更新する中でトレンドに乗り、雇用統計の後もうまく利益を出せました。ナイストレードです。じつは、筆者もほぼ同じ取引を行っており、驚くばかりです。
米中が大きなトラブルになりそうになかったことから、上抜けてきたように感じています。1か月ぶりの1米ドル=108円だったため、買いが買いを呼ぶ相場となり、損切りによるショートカバーも誘発しながら大きく上昇しました。
この上昇のなか、YouTubeやツイッターで有名なトレーダーは、売りポジションを持ったままを耐えるという行動を取っていました。その後は、強制ロスカットに迫られたり、巨額の損失を出して相場が天井を付けたりという流れになりました。相場は苦しむ投資家の逆へ動く傾向がありますが、今回は典型的な動きとなりました。チャートを見ずに、他人の顔色を見ながら取引するものアリだと筆者は感じています。
前週からの損益 プラス498円
6月5日現在 1万1007円