新型コロナウイルスの感染拡大は、ひとまずピークを越えて政府の緊急事態宣言が解除されたものの、一部の地域では「第2波」の襲来への懸念が残っている。医療機関にとっては、いまだに警戒態勢を解けず、医療用のマスクや防護服などの入手が困難な状況が続いている。
そうしたなか、ふだんは医療とはあまり縁のない、広告用の風船やイベントなどに使う、さまざまなバルーンを企画・制作している横浜風船株式会社が簡易防護服を開発した。
福井県鯖江「眼鏡のまち」発、運動時にも使えるマスクが登場
●風船の製造技術を生かした防護服
風船の企画・制作、販売の横浜風船株式会社(横浜市)は、バルーン製造の技術を応用し「プラスチック製簡易防護服」を開発した。開発で協力を受けた医療機関に納入後に、一般への提供を進める予定。6月6日の発表。
新型コロナウイルスの感染拡大は、政府の緊急事態宣言が解除されたものの、医療機関にとっては防護服などの入手困難な状況は解消していない。そうしたなか、同社は長年培ってきたバルーンの製造技術を応用して開発。エンボス加工が施され、衣服にまとわりつきにくく、さらっとした着心地などが特徴で、前面だけではなく背面もカバーされ、保護面が広くなっている。
医療従事者に試着などで協力を求め、現場の声を生かして開発したという。
●福井・鯖江発、メガネに付けるマスク
プロダクトデザインなどを手がける福井県鯖江市の咲和惟は、メガネに付けられ、肌に接触しない飛沫防止用マスクを開発した。6月8日の発表。「iuエアーマスク(アイウエア―マスク)」と名付け、同社のECサイトで販売を始めた。
新型コロナウイルスの影響で、さまざま場所でマスクの着用が欠かせなくなっているが、暑くなるこれからの季節には、汗や熱中症対策が必要で、「iuエアーマスク」はこれらに加えて、運動中の酸欠予防などを兼ね備えている。
いまのところ、標準的なメガネに対応できるよう3種のモデルを設定。スポーツサングラスモデルでは、ジョギングなどでも問題がない空力性能をもった形状とデザインを採用した。今後は子ども用サイズや大きめのサイズに対応した製品をそろえる予定。