気持ち引き締め英ポンドで挽回(明治大学)
2週間前のニュージーランドドル円での「往復ビンタ」以降、ややいい加減だった取引を見直して、前週はゴトー日の早朝に仲値を目指して米ドル円を買っただけの取引でした。
※用語説明
《往復ビンタ》
買ったら下がって損切りして、売ったら上がって損切りすること。その逆もしかりで、売買両方で負けることをいう。
《ゴトー日》
5(ゴ)と10(トー)に由来。5の倍数の日に日本の輸入企業が決済をするためにドル需要が高まり、そのため、東京証券取引所の9時~15時の株式取引時間にドル高に振れやすい傾向があるとされる。
《仲値》
銀行業などが顧客と為替取引をする時の固定レート、9時55分に決まる。
【今週の取引】
今週はロンドンフィクスという、ロンドン市場の仲値を追ってみました。
ロンドン市場の仲値は日本時間の0時に決まります。そして特に月末営業日、すなわちその月の最後の平日が特に値動きが激しいとされています。
欧州圏の決済が集中することから、ポンドとユーロの為替市場が活発になります。そして忘れてはならないのが米ドルです。世界中のどの通貨ペアの交換も、対米ドルのレートを元に価格決定がなされています。そのためユーロ対ポンドという取引は、〈ユーロ対ドル〉(EUR/USD)対〈ポンド対ドル〉(GBP/USD)という取引となります。
このことはユーロとポンドの活発な取引が、米ドル市場にも影響を及ぼすことにつながるのです。
そこで、私は直接関係しない日本円と欧州通貨(ユーロやポンド)の取引が優位だと考えました。なぜなら、円に対して欧州通過の需要が高まると考えたからです。
その結果、5月29日23時20分頃に、直近で3度つけた高値に向かっていったので、上に抜けていくことを予感し、1英ポンド=132.98円で400ポンド買いました。当時は先っぽ(上がったところ)で買った気分でしたので不安でしたが、最初に持った、月の最後の平日の値動きが激しいといった根拠を信じて、越えるまで待ちました。
そして上に抜けていったところを、1ポンド=133.25円で決済です。当時のポンド円は133.3円に売りオーダーが溜まっていたため、133.3円を越えられないと思ったからです。
※用語説明
《売りオーダー》
指値売りのこと。顧客が指定した値まで値段が上がると売りが約定される仕組み。
【まとめ】
今週も1取引に収めました。プラス圏に復活できるように取れるところを取りに行きます。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ロンドンフィックスの値動きを、うまくつかみました。特に月末ユーロ/英ポンドの値動きが激しく、今月はユーロ買いが優勢などの噂も事前に流れるほどです。今回は、ユーロポンドで大きな売りオーダーが入っていたようです。
最近のポンド絡みの通貨は、何よりも英国のブレグジット交渉が重要となっています。離脱期限の延長に動けば、英ポンド買いがセオリーでしょう。2日には「漁業権などで譲歩する用意」と伝わったことで英ポンド買いに動いたものの、英報道官は「英国は公平な競争条件確保や漁業権で妥協はしない」と否定。過去の流れからすると、延長される可能性が高いと市場参加者が感じており、英ポンドが買われているのかもしれません。
前週からの損益 プラス104円
5月29日現在 9825円
取引単位は400通貨。