【コロナに勝つ! ニッポンの会社】「新しい生活様式」に向けて営業手法を再構築、ネットスーパー向けの宅配用ボックス

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   「ウィズコロナ」「アフターコロナ」に向けた「新しい生活様式」の導入、定着が求められるなか、その取り組みが企業で相次ぎはじまっている。

   信用調査会社の帝国データバンクが2020年5月29日に発表した「新型コロナウイルスの影響による上場企業の業績修正動向調査(5月27日時点)」によると、新型コロナで下方修正した上場企業は701社で、減少した売上額の合計額は4兆9746億円にものぼった。関連倒産も全国で192件(28日15時時点)と相次いでおり、外出自粛や休業要請などで業績が悪化している企業が多くある。

   企業の「ピンチをチャンスに変える」取り組みが注目されている。

  • 「新しい生活様式」がはじまっている
    「新しい生活様式」がはじまっている
  • 「新しい生活様式」がはじまっている

「冷凍」「チルド」「ドライ」の商品を一緒に積める

●ネットスーパーの宅配用ボックスを販売

ドライアイスを使わず、環境にやさしい
ドライアイスを使わず、環境にやさしい

   物流機器メーカー、ワコン株式会社(和歌山県紀の川市)は、同じ容器の中に「冷凍」「チルド」「ドライ」と温度帯の異なる3種類の商品を一緒に積める保冷ボックス「クールワン・マルチパック」の販売を、6月から始めた。2020年5月29日の発表。

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響で利用が増えたネットスーパーの宅配用に開発した。

   さまざまな商品を取り扱うネットスーパーは配送の際、商品を3種類の温度帯に仕分ける必要がある。だが、現状の配送ではバンタイプの軽自動車で運ぶ場合が多く、配送中に冷凍品の解凍や冷蔵品の鮮度劣化、ドライアイス使用で葉物野菜の低温障害が起きることがあるという。

   また、地域によっては女性が配達に当たることが多いこともあり、配送ボックスの軽量化が望まれていた。「クールワン・マルチパック」は、これらの問題を解決した。

   この商品の重さは、約6.5キログラム。幅460ミリ×奥行き296ミリ×高さ275ミリ(内寸)。約35リットル分の商品が積める空間内を冷凍、チルド、ドライと温度帯の異なる3空間に分けられる。

   従来の冷凍品の配送で使用されるドライアイスを一切使用せず、専用の保冷剤で冷凍空間を実現しているので環境にやさしく経済性にも優れているという。

●営業手法を「新しい生活様式」仕様に

「オンライン建築相談」実施中!
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   楽器演奏ができる「音楽マンション」の展開などで知られる東京都北区の老舗ゼネコン、越野建設株式会社は、「新しい生活様式」に合わせて、商談のやり方を見直すなど営業活動の再構築に乗り出した。2020年6月1日の発表。これまで訪問による顧客開拓、対面による商品説明を営業活動の基本にしていたが、すでに動画サービスのユーチューブ、ウェブ会議システムのZoom(ズーム)を活用した「新しい営業方式」の運用を試しているという。

   緊急事態宣言は解除されたものの、いわゆる「3密」を避ける「新しい生活様式」が要請されている。営業訪問や相談・商談など従来の対面による面談形式は、顧客側ともども心理的ハードルが高くなり、越野建設では営業手法について検討し、まずオンラインの活用ということになった。

   同社はコンクリートにこだわり、独自の技術を開発。「自宅で楽器演奏を満喫できる賃貸住宅」をコンセプトにした、演奏愛好家向け「音楽マンション」シリーズで知られる。

●コロナにもHACCPにも対応したラック

カバーが自動開閉する設計
カバーが自動開閉する設計

   商業施設や店舗など商空間制作の事業を展開する株式会社ラックランド(東京都新宿区)は、スーパーの総菜売り場や、セルフサービスタイプのパン屋などに設置するための、「安心クリーンラック」と名付けたディスプレー棚を、6月1日に発売した。

   同商品は、新型コロナウイルスの影響のほか、この6月から改正食品衛生管理法「HACCP(ハサップ)」に基づく衛生管理の義務化を受けて、売り場の衛生向上を目指して開発された。

   これまでのディスプレー棚は、客が開け閉めするスライドドア型が主流で、閉め忘れや半開きのままになる問題があった。「安心クリーンラック」は自動でカバーが開閉する設計。またラックの前面と後面の双方が開くので、混雑時でもスムーズに商品が補充できる。

●飛沫対策用保護グラスを医療機関に

医療機関に向け飛沫対策用保護グラスを発送
医療機関に向け飛沫対策用保護グラスを発送

   サプリメントの開発・販売などを行う株式会社わかさ生活(京都市)は、新型コロナウイルスの感染予防のため医療機関に、飛沫対策用保護グラス1000個を贈って支援した。5月29日の発表。

   同社は「ブルーベリーで世界一を目指す目の総合健康企業」を企業目標に掲げており、ウイルスに目からの感染リスクがあることから、保護グラス支援をすることにした。

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