【株と為替 今週のねらい目】米国、新型コロナ発生源に香港問題で対中緊張高まる(6月1日~5日)

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東京外国為替市場 米雇用情勢、歴史的悪化

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~108円50銭

   2020年5月29日(金)終値 1ドル=107円77銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値は重い展開か。

   前週のドル円相場は、ドルが強含みで推移した。日本の新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言の解除と第2次補正予算の決定が、リスク選好のドル買いに結び付いた。ドルは一時1ドル=108円近くまで上昇した。

   今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。世界的な経済活動の再開に対する期待感は強いものの、米国の雇用情勢は歴史的な悪化となるなど、実態面での問題は多い。

   加えて、中国が全人代で香港に対する「国家安全法」の導入を採択したことで、米国は香港に対する一国二制度の崩壊に警戒を強めている。さらに、新型コロナウイルスの発生源をめぐって、WHOを舞台に米中の対立は激化しており、ドルの上値は重くなりそうだ。

   経済指標は、国内では1日に1~3月期法人企業統計、5日に4月の家計調査と景気動向指数などが予定されている。

   海外では、1日に5月の米ISM製造業景況指数、3日に5月の米ADP雇用統計と米ISM非製造業景況指数、4日に4月の米貿易収支、ECB(欧州中央銀行)定例理事会、ラガルドECB総裁会見、5日には5月の米雇用統計などが予定されている。

   なお、7日には5月の中国貿易収支の発表が予定されている。

(鷲尾香一)

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