「ファシリテーション」のスキルを磨け
テレワークというと「自宅などで、一人で黙々と」、というイメージがあるが、すでに普及の兆しがあるオンライン会議のように、複数でコミュニケーションをつらなければならない場面もある。
テレビ番組でも多用されているが、出演者が慣れていないため、まだまだぎごちない。本書では、人に先んじて「ファシリテーション(司会進行)」のスキルを磨いて、アピールすることを提唱する。
オンライン会議では、リアルでは気にならない、同時発言がどれも発言者不明となるため、避けなければならないことの一つ。そのため、発言は「許可」制にすると進行はスムーズになる。また、参加者の互いの反応が見えにくいので、大きくうなずくことや、拍手、「GOODポーズ」などのリアクションのルール化は一案といえるなどがリストアップされている。
従来、日本の企業は、職場を共有し「ピアプレッシャー」と呼ばれる「同僚からの圧力」「仲間との和」により、互いに刺激し合い、またお互いに様子を見ながら助け合う関係性を活かして、組織全体で業績を上げていた。
テレワークでは、セルフマネジメント力による業務の遂行が大切だ。
著者の片桐さんは、
「仕事の成果を積み重ねて信用され、信用を積み重ねて初めて信頼を得られます。相手にサボっていると思わせないような仕事の結果を見せましょう」
と、エールを送っている。
「これからのテレワーク 新しい時代の働き方の教科書」
片桐あい著
自由国民社
税別1400円