緊急事態宣言が解除された一方で第2波が懸念される新型コロナウイルス。感染拡大の防止には、手洗い、うがいはもちろん、引き続き人との濃厚接触をできる限り控えていくことが求められている。
そんなことで、できるだけ手にふれない、接触しないためのツール続々と登場している。
次亜塩素酸水を超音波で噴霧して「まるごと除菌」
神奈川県真鶴町の株式会社Balance(バランス)は、商業施設や公共施設、オフィスビル、教育機関など不特定多数の利用が見込まれる場所に設置する、人感センサーを搭載した自動ウイルス除菌システム、「クリーンゲート」を開発した。2020年5月28日の発表。
すでに第1号機を、真鶴町に寄贈。真鶴町民センターに設置され、5月13日から、運用が始まっている。
「クリーンゲート」は、空気を注入して立体化するインフレータブル式。搭載された人感センサーが人の往来を感知すると、次亜塩素酸水を超音波で噴霧する。Balanceでは、新型コロナウイルスによる感染拡大を受け、用途の異なる機器を組み合わせた除菌システムを研究。「クリーンゲート」の開発、稼働を成功させた。
●足を使うドアノブを開発
文化施設や商業施設、イベントなどのディスプレーや空間演出を手がける名古屋市の株式会社ジークラフトは、新型コロナウイルスの感染予防を目的にした「足で開けるドアノブ」を開発、発売した。5月28日に発表。「フットあけ~る」と名付けられた新製品は、不特定多数の人が出入りする場所での設置が想定されている。
ドアの下部に取り付けて使用。工具を使って扉に穴を開けるなどの作業は不要で、ネジ締めや調節だけで誰にでも簡単に設置、取り外しができる独自設計を施した。
ドアノブは、公共の場所や商業施設、飲食店やオフィスなど不特定多数が出入りする場所や、家の中でも人の手が直接触れ、接触感染を媒介する可能性がある。ジークラフトでは「接触感染の確率が低い足を使い、開閉することで予防が可能」と考え開発に取り組んだ。