頼りのルノー、三菱連合も足元に火だね、じり貧状態に
さて、その日仏3社連合は大丈夫なのだろうか。産経新聞の「日産反攻にコロナの壁 12新車投入目標、体力に課題」が、こう伝える。
「当面の苦しさをしのぐ後ろ盾が企業連合だ。5月27日発表の連合の分業計画は3社間の『生産の集約』を明記した。ただ、効果を迅速に出せるかは不透明だ。3社の車種の半数を分業に置き換えるのは5年後が目標で、早期の収益貢献は期待しにくい。まずは単独で固定費削減を進めるしかない」
というありさまだから、大丈夫だろうか。
前出の読売新聞が、3社それぞれが苦戦しており、「3社連合」そのものが危機的状態だと、こう伝えている。
「世界的に自動車需要が減るなか、ライバル社との競争は激化しており、3社連合の先行きは不透明だ。3社の世界販売台数は、2017年上半期に独フォルクスワーゲン(VW)を抜いて初の首位に踊り出た。だが、販売が伸び悩み、2019年にはVW、トヨタ自動車に次ぐ3位に落ち込んだ」
ゴーン被告の逮捕後、世界の自動車業界は合従連衡が進み、3社連合の地位はますます下がった。さらに新型コロナの影響で状況は一変。日産と経営統合をめぐった主導権争いをしていたルノーは、足元の経営状況に火が付いた。5月29日、1万5000人の人員削減を発表したほどだ。
早期の業績回復を優先せざるを得なくなり、資本統合を棚上げした。同社のスナール会長は5月27日の会見で「統合はまったくない」と強調した。
三菱自動車も日産同様、赤字に転落している。読売新聞は、アナリストのコメントを紹介しながら、こう結んだ。
「『(3社連合の目的が)短期のコスト削減策が中心では、3社はジリ貧だ。中長期で利益を上げる策が見えない』(東海東京調査センター・杉浦誠司シニアアナリスト)との指摘もある。『ゴーン後』の3社の正念場が続いている」
(福田和郎)