「コロナ後」売上高は回復見込みが高いと判断
財務体制を、見ていきます。貸借対照表は下表2のとおりです。流動資産と固定資産の比率は、同等ぐらいで、負債の多くは流動負債が占めています。自己資本比率は33.4%です。これにより、黒字企業としてよい財務体制を保持していることがわかります。
キャッシュフロー(CF)も、見ていきます。営業CFは131億円、投資CFはマイナス114億円、財務CFは20億円です。フリーCFは17億円となっています。ここからは、本業がうまくいっており、事業規模拡大のために投資を積極的に行っていることがわかりました。
ひと通り、ビックカメラを数字を通して見てきましたが、私は優良な会社であると思いました。本業の営業利益はこの10年、増加傾向にあり、それに合わせて経常利益も2倍以上まで伸びています。一株当たりの純資産も2倍以上になっています。ここから、会社の規模を堅実に伸ばしてきた印象があります。財務面でも、比較的健全だと思います。
ビックカメラは、十分な事業規模と堅実な成長、そして直近10年の本決算で、経常損失がないという収益の安定性が魅力です。顧客が一般人であり、家電の小売りという社会に必須である事業を扱っていることが、この安定性を生んでいると考えられます。
新型コロナウイルスの感染拡大は、経済に大きな影響を与えています。多くの小売業の売り上げが落ちています。ビックカメラもその例外ではありません。業績予想が修正され、20年8月期の経常利益が269億円から65億円に、大幅に下方修正されました。
新型コロナによってビジネスの脆弱性が露呈し、さまざまな業種のビジネスの態勢を変質させる可能性が、そこらかしこで騒がれています。しかし、ビックカメラが扱う小売家電量販店という事業は、コロナ後であっても、不用な業種となる可能性が低いと考えられ、「アフターコロナ」にあっても、売上高は回復する見込みが高いと、私は思います。
またPBR、PERからみても、割高とは思いません(直近の業績修正で、予想PER値が異常に高くなってしまったことがありますが......)。
そこでビックカメラ株を、5月7日の終値948円で200株(2単元)取得したいと思います。
早く新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、失われた日常が戻ってきてほしいです。
ビックカメラ」(3048)年初来高値(2020年1月15日) 1367円
年初来安値(2020年3月13日) 736円
株式取得時の株価(2020年5月7日) 948円
取得株数 200株
【株式取引ルール】
月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
1年間のトータルで損益を競います。
好きな言葉は「Be Fearful When Others Are Greedy and Be Greedy When Others Are Fearful.」。東京都出身。