チャットの使い方からお茶出しまで
働き方が多様化した現代社会。ビジネスマナーはコミュニケーションのベースとして、ますます重要な役割を果たすようになっており、それを知っていることで、他の人に差をつけられる。
本書では、身だしなみや言葉遣いといった従来からのマナーに加え、休暇の取得や出産・育児や介護の際に必要な制度など、勤務先で欠かせない手続きについても解説。さらにチャットツールの活用法やプライベートでのSNSとの付き合い方などもイラストと図解を使ってわかりやすく説明される。
たとえば、チャットツールはこうだ。
「スピード重視なのでかしこまった『お世話になっております』などの形式的なやりとりは不要。すぐに本題に入って。カジュアルなやり取りになるとはいえ、『笑』や『!』は避けたほうが賢明......」
また、パソコンのデスクトップのアイコンは2列までにするほうがいいという指摘があるが、それはなぜかというと......。
打ち合わせのときにパソコンを開いていてデスクトップを誰かに見られたときに、アイコンがごちゃごちゃだと仕事ができない人物という印象を持たれかねないからだという。
意外(?)なことに、お茶の入れ方までも言及がある。頼まれたお茶を席に運ぶときはお盆を使い「湯呑と茶たくは別々に」するのがマナーだ。
テレビのバラエティー番組などで、しばしばテーマとして扱われるものに、乗り物席次がある。列車では、進行方向を向いた窓側が一番の上座とされるなど、窓側が上座、通路側が下座というのが基本だ。
新幹線の普通車で3人掛けシートを向かい合わせにした6人掛けボックスシートでは、1~6番の順番がある。あなたが6人の中で一番の若手だった場合は?
このことを知っておいて、適切な着席を促せるようだと、周囲のあなたを見る目が変わるはずだ。
「最新ビジネスマナーと 今さら聞けない仕事の超基本」
石川和男監修、宮本ゆみ子著
朝日新聞出版
税別1200円