太るのは環境要因が大きい
そして、最近注目されている「キノコキトサン」という成分があると、菊池さんは言います。どのような成分なのでしょうか。
「キノコキトサンは、脂肪の吸収を抑えて排出を促す働きがあります。きのこ類の中でもエノキダケに多く含まれています。エリンギ、マイタケにはビタミンB群が豊富。ビタミンB群が十分にあると炭水化物、タンパク質、脂肪の代謝がサポートされ、余分な脂肪を体にため込まないようになります。ビタミンB群はダイエット効果と若返り効果をもたらします」
「逆に、ビタミンB群が不足すると、太りやすい、疲れやすいといった、老化の症状が現れます。きのこ類は、味噌汁として食べるのがおすすめです。味噌には『こうじ菌』が含まれています。きのこ類には種類ごとに持つ菌が違います。複数の菌を混ぜて一緒に食べることで、「菌活」の効果はグンと高まります」
と、菊池さんは説明します。
複数の菌を摂取できる簡単な料理は「味噌汁」です。なめこ、えのき、しめじなど、さまざまな種類のきのこを味噌汁に入れることで、おいしく健康的な自粛ライフを送ることができます。
「太るのは遺伝よりも、圧倒的に食生活(環境)の影響が大きいと考えています。たしかに、血縁のある家族なら遺伝的にも体質が似ています。両親や兄弟姉妹が太っていると、つい遺伝の可能性を考えたくなるものです。しかし、夫婦、つまり父親と母親との間では血縁関係はありません。当然、両親の体質はまったく違ってきます」
「にもかかわらず、家族全員が太っているというのは、どういうことでしょう。考えられる理由は家族そろって、『太りやすい食生活』をしているからに違いありません。家族全員が、カロリーオーバーの食事をとっている可能性があるのです」
たしかに、おやつやお酒、おつまみは食べたことそのものを忘れてしまうものです。このような時には、食べたものの写真を撮るようにして自己管理をするのがいいと、菊池さんは指摘します。そして3日間程度、食べたものを全部写真に撮ってみることを推奨しています。
メモではなく画像で可視化することで、予想以上に食べていたことにようやく気づくそうです。さらに、食事ごとにカロリー摂取量を計算するなど、自分への意識付けが必要になります。まずは3日間、「写真を撮る」ことからはじめてみませんか。驚きの事実が発見されるかもしれませんよ。(尾藤克之)