北海道は16県分の広さ、分割して解除してほしい
さらに、「コロナの第2波が来た」といわれる北海道は、いつ解除になるのだろうか。そもそも、どうして北海道は再び感染者は増えたのだろか――。北海道民がこう証言をする。
「医療関係ですが、第2波は、3月中旬から下旬にかけての東京や関西からの避難(主に学生の帰省)によって起きたという感覚はあります。来るぞ~、来るぞ~絶対来る、あーやっぱりきた!という感じでした。小池都知事が東京のロックダウンを言い始めたころ、かなりの人が関東方面から入ってきました。現在、患者数が多いのは、病院や老人施設のクラスターです。第2波の半分前後が千歳と札幌で生じたクラスターとその濃厚接触者です」
「鈴木直道北海道知事の英断と道民の努力で第1波を封じたにもかかわらず、関東、関西のピーク時に、『コロナ疎開』の人々がかなり沈静化した北海道を往来したのです。感染者を羽田で阻止すべきだと、鈴木知事が何度も政府に懇願したのに、何の策も講じられなかったのです。結果、第2波の実験地区になってしまいました。今回の関西圏の解除で、これを他県も学んでほしいです」
ところで、北海道に他県にはない別の大きな問題がある。地域が広すぎることだ。現在、札幌がクラスター状態だが、北の稚内方面には感染者はいない。それでも北海道全土を一律に「非常事態宣言」を発令したままでいいのか、という声が多い。
「北海道の広さってどのくらいか知っていますか。九州8県と中国地方5県、四国3県(徳島県をのぞく)を合わせた広さより大きいのですよ。地域によっては感染者が2、3人で、札幌からの距離が東京から福島以上に離れて、人口密度なんてスッカスカ、人間よりキツネに出会うことが多い地域もある。それなのに『北海道』というだけで、メッチャ制限される。北の稚内の酒場まで自粛させられるのはおかしいと思う」
「もし北海道が5月31日までに解除できずに再延長されるなら、面積を考えたら道内一括じゃなくてもいい。新規感染者数が多く集中している札幌市とその周辺地域と、それ以外の道内とを分けて解除を検討するべきだと思う」
(福田和郎)