きょうはDさんがいらっしゃいました。少しモヤモヤされているのかな。どうしたのでしょう。
「テレワークで自宅にいる時間が増えて、奥さんとも一緒の空間にいる時間は増えています。といいつつ、特に仲良くなるわけでもなく、仲が悪くなるわけでもなく、これまでとそんなに変わらない状態です。特にこれといった不満があるわけでもないのですが、このまま老後を一緒に過ごすというイメージが湧かないんですよね。子供も大きくなってから、奥さんと二人でデートした記憶も......。いつだったかな? でも、熟年離婚は考えたくないな」
これまでは子供が大きくなって、結婚して、就職して、家を出て......。夫婦を繋げていたものがなくなった時に、よく聞いたのが熟年離婚でした。現在は女性の社会進出も進み、さまざまな結婚の形が増え、別居、エア離婚、卒婚などと言い方はいろいろですが、婚姻状態は続けたまま、それぞれが別の人生を歩むという道もあるようです。
今回は、その中でも「卒婚」について、みていきたいと思います。
「卒婚」夫婦を見て、なるほど! 熟年離婚以外の道
「卒婚」って、私もあまりよく知りませんでしたが、意外と前からある言葉みたいですね。2004年に杉山由美子氏の著書「卒婚のススメ」で使われた造語で、婚姻状態にある夫婦が互いに干渉することなく、個々の人生を歩んでいく生活形態のことだそうです。
本当は仲が悪いのに、人までは仲よさそうにふるまう仮面夫婦とは別モノで、別居していても離婚せず、婚姻関係を維持しながら、お互いに心地よい、適当な「距離感」を保ち続ける、そんな夫婦関係といえそうです。
数年前、まだ私が「卒婚」という言葉を知らなかった時、お寿司屋さんに行ったら隣の席に芸能人の男性がいらっしゃいました。マネージャーらしき人と奥様らしい人がいたので、ミーハーな私はGoogleで調べました(笑)。すると、「どうやら卒婚されたらしい、住まいは別」ということが書いてありました。
見た感じは夫婦とても仲良く、なんで一緒に暮らしていないんだろうと疑問に思ったことを覚えています。
その後、私の周りでも離婚していなくて、仲も悪いわけでもないが、別居している夫婦を見かけることが増えました。理由を聞いてみたところ、仕事でご主人が海外へ、そのまま別に暮らしたままになっているとのこと。仲はいいとのことなので、これも卒婚の一つと言えるのでしょう。
別居がお互いにとって不自由しない形、結果的に卒婚だった、こんな流れだったそうです。卒婚夫婦では、それぞれ別々に自宅が必要になるので、ある程度の金銭的な余裕が必要かもしれません。お互いが不自由しない形というのもポイントとなりそうです。