収穫期を迎える農家にとって、期待していた労働力がいない悩みは深刻だ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、そんな「戦力」として期待されていた外国人労働者(外国人技能実習生)が入国できないでいる。
一方、都市部では、飲食店などを中心とした営業自粛で休職を余儀なくされた従業員やアルバイトを失った学生などが少なくない。その中には、外国人の姿も。外国人労働者は昨春(2019年)から就労受け入れが拡大されたこともあり、都市部でも増えているからだ。
地方の農家と都市部の労働者とを繋ぐ「マッチング」事業が動き出している。
これが「町工場」の力! アルミフレームでサイズ調整できるフェイスガード
●人手不足の農家と外国人求職者をマッチング
外国人労働者の求職サイトを運営する株式会社エルティービー(東京都新宿区)は、収穫期を迎えて人手不足に悩む関東甲信越地域の農家などに向けて、営業自粛で仕事を失ったり、休職を余儀なくされたりした都市部の飲食店などの外国人労働者を、積極的に紹介するサービスを展開する。2020年5月19日の発表。
同社が運営する「TOKYO JOB」は、アジア各国のほか、南米やアフリカの国々出身の留学生や家族滞在、永住者らなど国内に約20万人の利用者がいる。その中には、都市部の飲食店や工場などで働く従業員やアルバイトがおり、休職や解雇などにより職を求めている人は少なからずいる。 そんな外国人労働者と収穫期を迎えた地方の農家とマッチングすることで、双方を支援する。
●町工場の技術を凝らした「フェイスガード」
大阪府東大阪市の金型加工の専門会社、中辻金型工業株式会社は、モノづくり事業を通じて培った町工場の技術を結集して開発したという「フェイスガード NK-CUARD」を発売した。5月18日の発表。
金型を専門に扱う強みをいかして、軽量でサイズの微調整が可能な「アルミフレーム」を採用。専用のフィルムは透明度が高く、クリアな視界をキープする。フィルムが使えなくなったときは、クリアファイルが代用できる設計という。
従来の製品のフレームは樹脂製が多く、個人の顔のサイズや帽子やヘルメット装着時のサイズ調整が難しいという声が寄せられたことを受けて、素材を見直しから始めて新フレームを開発した。フレームは「永久保証」をうたっている。
同社は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの人の健康や生活が脅かされる状況を目の当りにしたことで、何か貢献できることはないかと検討を重ねてきたという。
●星野リゾートが長期滞在型「テレワークステイプラン」を強化
星野リゾート(長野県軽井沢町)は、いわゆる「3密」を回避したテレワークステイができる長期滞在プランを強化した。5月18日の発表。星野リゾートならではの住環境で提供されるワーキングスペースでテレワークに集中できる一方、感染症予防対策が徹底されているレストランや客室での食事を楽しみ、アクティビティなどでカラダを動かしながら健康的に過ごせる。
パブリックスペースに無線Wi-Fiを完備(無料)。施設外からの不正アクセスを排除するなど、安心できる通信環境を整えたという。チェックイン前、チェックアウト後でもパブリックスペースでテレワーク可能。また施設によるが、会議や電話用の個室が準備されている。
料金は施設により異なるが、通常料金から15%以上、最大40%割引で設定している。
新型コロナウイルスの影響で