ホテル・ブライダル打撃でパティシエ採用停止、見直し相次ぐ
こんな調査もあった。例年6月以降に本格化する製菓専門学生の就職活動は、新規採用の停止、企業説明会中止、選考の見直しなどの発表が相次ぐなどして就活生は準備をしようにも身動きがとれないでいることがわかった。
製菓業界に特化した就職・転職サイト、PATISSIENT(パティシエント)を運営するドリームラボ(大阪市)は、サイトに情報を掲載している洋菓子事業を行う企業381社のうち、50.4%と半数以上が採用には慎重な姿勢だった。
「例年どおり」と答えた企業は、採用枠が1~2人にとどまる郊外型のパティスリーが多かったという。
政府の緊急事態宣言の解除に光が見え始めたものの、大きな打撃を受けたホテルやブライダル事業を中心に、パティシエの新規採用数は激減の様相。ドリームラボが5月3~8日にかけて全国の専門学校51校に電話での聞き取り調査を行ったところ、41校が休校中。学生対応ができないうえ、就職指導については92.2%の学校が例年のようにはできていないと答えた。
こうしたことから、同社では就活を盛り立てるためのプロジェクトの第1弾として、21年新卒の求人情報の掲載を無料化すると、5月13日に発表した。学生に、より幅広い選択肢を提供できるようにしたいとしている。