新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、飲食店や小売店は時短営業や、営業そのものを自粛するよう要請されている。個人消費が冷え込み、中小・零細店舗の一部が倒産に追い込まれており、職を失う人はさらに増えるとみられている。
人手不足だった労働市場は、新型コロナの感染拡大を機に一変。雇用対策が急務になっている。
飲食店の従業員を短期アルバイトで受け入れ
そうしたなか、食品スーパーマーケットチェーンを展開する株式会社ベルク(埼玉県鶴ケ島市)は、全国でさまざまな業態の飲食店を持つ株式会社スパイスワークス(東京都台東区)から、従業員を短期アルバイトとして受け入れる。2020年5月13日に発表した。
ベルクでは、外出自粛が始まって以降に強まっているスーパー従業員の負担増とそれに伴い難しくなっている人員の確保と、飲食店従業員の減収という双方の問題への解決策の一つにしたいとしている。
ベルクとスパイスワークスは惣菜商品の開発で協業を進めるなどの関係を築いており、直近の課題として人事連携の必要性があるとの認識で一致。5月11日から、スパイスワークスの社員及びアルバイトをベルク店舗で短期アルバイトによる雇用を開始した。契約は5月末までを予定。期間や人数については状況に応じて柔軟に対応するとしている。
スーパーと飲食業では食品衛生や接客などの面で親和性が高い。両社は、そうした相互乗り入れのしやすさを利用して、今後も協業による取り組みを行っていきたいとしている。
「額縁」に、こんな使い道があった!
●お蔵入りの「額縁」を活用した飛沫防止衝立
文中に左寄せで挿入してください。 (写真説明)名古屋市の、UV印刷専門の株式会社たからセルロイドは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でイベントが中止になって余った「額縁」を使い、飛沫防止用の衝立やパネルを制作、ECサイトで販売を始めた。5月13日の発表。
「手作りで作成していますので、見た目が悪いかもしれませんが、よろしければご利用ください」 とメッセージを添えている。
新型コロナウイルスの感染拡大のなか、たからセルロイドは「何かできることはないか」と検討したところ、倉庫に置かれたままになっている額縁を衝立やパネルに転用することを思いついたという。
製品は、額縁(71.5×58.5センチメートル)に透明パネルをはめ、木製の土台をつけた。衝立用の土台をはずして、梁からぶら下げるなどしてパネルとしても使える。
●「期限付酒類小売免許」の活用を ワイングッズ会社が応援
ワインセラーやグラスなどワイン関連グッズを扱っている株式会社グローバル(大阪市)は、新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店の救済措置である「期限付酒類小売免許」の周知拡大を目的にしたキャンペーンを行っている。5月13日の発表。
「期限付酒類小売免許」は、飲食店に休業などを要請した緊急事態宣言を受けて国税庁が告知した救済措置。この免許の取得で、6か月の期限付きで酒類を持ち帰り用に販売できるようにした。バーなどの利用は多いが、一般飲食店では知られていないケースも少なくないという。申請受付は6月30日まで。
グローバルでは免許を取得した飲食店に対して、同社への登録申請を募集。先着順で50店に、持ち帰り用ワインバッグ30セットを無償提供する。また、SNSなどで登録店のメニューを紹介して、持ち帰りサービスを支援する。