【コロナに勝つ! ニッポンの会社】事業再開へ、まずは社内態勢から 動き出した企業の「出口」対策

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   新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う緊急事態宣言をめぐり、政府の「出口戦略」が動きはじめた。「第2波」に警戒しながらも、まずは「特定警戒都道府県」以外の34県の多くで「解除」が視野に入ってきた。

   「アフターコロナ」や「ウィズコロナ」「ニューノーマル」など、その表現はさまざまだが、企業でも事業再開に向けた動きが見られるようになってきた。

  • 新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所が提供)
    新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所が提供)
  • 新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所が提供)

「アフターコロナ」で新ワークスタイルを構築

大和財託のオフィス
大和財託のオフィス

   収益不動産の購入から運用・売却と、資産形成をサポートする大和財託株式会社(大阪市)は、新型コロナウイルスの感染拡大の予防策として取り組んでいたテレワークを、通常の勤務態勢として正式導入。2020年5月11日から稼働した。

   テレワークを導入したのは4月。不動産を扱う企業では、社会でデジタル化が進んだ昨今でも電話やファクス、また紙資料を多用するなど、業務では依然としてアナログ手法が主流だが、同社ではRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を使った賃貸管理サービスの自動化や発注業務の電子化のほか、社内外を通じてウェブ会議を活用するなど、積極的にICT(情報通信技術)の導入を進めていた経緯があり、在宅勤務をベースにした業務体制への移行も短期間で迅速に行えたという。

   テレワークを始めて1週間後に、役員と社員計56人を対象に在宅勤務についてアンケートを行ったところ「76%がポジティブに感じている」ことが判明。その理由として「オフィスと変わらず取り組める」「集中できる」「通勤ストレスがなくなった」「通勤時間を家族との時間に充てられる」などの意見が寄せられた。

   またテレワーク期間中、システムやウェブ会議なども滞りなく稼働。会議の質が向上したとの指摘もあり、業務の効率化や従業員の士気向上の面からも有効と判断しテレワークの正式導入を決めた。

   具体的には、出勤は週2日。それ以外は、チームや個人のスケジュールに合わせて出勤か在宅勤務かを選べるようにした。大和財託では「社員一人ひとりが生きいきと働き、仕事を通して豊かな人生を築いていける環境を実現していきたい」としている。

●在宅でも欠かせぬ印刷、ネットワークサービスで対応

在宅勤務、コンビニでプリントアウト
在宅勤務、コンビニでプリントアウト

   京セラのグループ会社、京セラドキュメントソリューションズジャパン(大阪市)は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による在宅勤務支援のため、コンビニエンスストアに設置しているマルチコピー機のネットワークプリント料を半額で提供する「在宅勤務応援プラン」を実施する。5月11日の発表。

   自宅などからインターネット経由で、京セラドキュメントソリューションズのネットワークプリントサービス(KYOCERA Anytime Print)を使って、データをクラウド型ファイル共有サービスの「Anytime Print」にアップロード。専用のマルチコピー機が設置されている「デイリーヤマザキ」で、プリントアウトできる。

   会員登録は不要で、プリントコードを受信できるEメールアドレスがあれば利用できる。Googleアカウントでのログインにも対応している。文書プリントはPDFのみが対象。白黒全サイズ20円のところを期間中(5月25日~6月30日)は10円で利用できる。

   機密書類を保存したパソコンやUSBメモリーを持ち出すことなく、盗難や紛失による情報漏えいなどのセキュリティリスクも解消できる。

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