【株と為替 今週のねらい目】ドル売り進む? 新型コロナの発生源めぐり、米中対立再び(5月11日~15日)

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東京外国為替市場 ドル上値重く......

ドル・円予想レンジ:1ドル=106円00銭~107円50銭

   2020年5月8日(金)終値 1ドル=106円65銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの下値圏でのもみ合いか。

   前週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となった。4月の米国雇用統計で失業率は第2次世界大戦後では最高となる14.7%まで上昇。非農業部門雇用者数は過去最大の減少となるなど、米国の経済指標が軒並み悪化したことが嫌気された。

   今週のドル円相場は、引き続きドルの上値は重く、下値圏でのもみ合いとなりそうだ。米国での一部経済活動の再開がドルの下支えとなっている半面、実体経済の回復は遅れており、失業者数の増加が嫌気されている。

   加えて、新型コロナウイルスの発生源をめぐり、米中の対立が強まっており、貿易問題へ発展する懸念が強まっていることがリスク回避のドル売りにつながっている。

   経済指標は、国内では12日に3月の景気動向指数、13日に4月の景気ウォッチャー調査、3月の貿易収支、14日に4月の工作機械受注などが予定されている。

   なお14日に、政府が現時点の新型コロナウイルスの感染状況を分析し、緊急事態宣言の解除に向けた判断を行う。

   海外では、12日に中国の4月消費者物価指数、米国の4月消費者物価指数、13日に米国の4月卸売物価指数、15日には中国の4月の工業生産と小売売上高、米国の4月の小売売上高と鉱工業生産、設備稼働率などが予定されている。

(鷲尾香一)

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