外出自粛で、「オンラインスナック」がたくさんオープンしているようですね。だんだんオンライン飲み会にも慣れてきたと思いますが、ハイボール片手の中小企業の管理職、Gさん(50代)はいかがですか?
「私のところは、テレワークを導入していなくて、これまでどおりに会社に通っています。消毒したり、換気したり対策はしていますけど。お客さん先に訪問する回数はかなり減っているのでオンライン商談に、切り替えているところです。テレワークの導入といわれますが、うちは中小企業なので、そんなインフラもないし無理ですよ。飲みにはいけないけど、最近は流行りのオンライン飲み会を覚えたから、週2?3回会社の人と飲んでいます」
「テレワークは無理」という思考から抜け出すために
私もいろんな企業様の方とお話をする機会がありますが、テレワークに対しても価値観はバラバラです。今回のテレワーク導入に対して、いち早く動いている企業はトライアンドエラーを繰り返しながら、着々と進めています。
一方、Gさんの会社のように、ほとんど変化がないという企業もあります。
「うちのような会社は古い会社だし、テレワークに必要な機器もないし無理だ」と、端から諦めてしまっている管理職や経営者の方もいらっしゃるようです。ですが、まずは「無理だ」という思考から抜け出すことが必要です。
社内の会議をオンラインでやってみる。取引先にオンラインで商談を提案するなど、まずはやってみることです。
最初は、失敗やうまくいかないこともあるかと思います。会社の中に居ながらオンライン会議を練習するなど、まずは試してみましょう。資料の共有の仕方やミュートにする方法など、最初から誰もができることではありません。
取引先の相手がオンライン会議を求めているのに、
「うちは対応出来ません、商談は対面で行うのが礼儀です」
なんてこと言っていられませんよね。
周りが変化しているのに変わらないってことは、その場に置いていかれてしまうということです。
会社にテレワークを導入するためには、上層部の動きが必要です。上司が、これまでの古い価値観の「文鎮」になってはいけません。たとえば、物流などの物理的にテレワークが不可能な仕事は仕方ないですが、物理的に可能な仕事はテレワークへの切り替えに動き出す必要があると思います。
コロナ禍より前の世界に戻るのを待っていては、置いていかれてしまいます。会社にいる若い世代に対してもテレワークの環境を整えるのも上層部の仕事です。
その中で、テレワーク助成金を活用するのも一つの手です。
参考リンク:東京都防災ホームページ(期限は2020年5月12日まで)
他の助成金も、ぜひ探してみてください。
自宅という「安心な場所」に踏み込みすぎないことも大事
Gさんも会社の人もオンライン飲み会をやっているとのことですが、新たな問題も起こり始めているようです。
「オンライン飲み会なのに帰りたい」と、こんな話題も上がっていました。
自宅は、その人にとって「安心・安全な場所」の一つです。「終電も気にしなくていいから、夜中まで付き合え」など、強要のしすぎは禁物です。こんなこと、会社で言ったら「パワハラ」騒ぎになりますよね。自宅に居るから、といって許されるわけではありません。
自宅という「スペース」には、たとえオンラインであっても、踏み込み過ぎないということが大事です。自分の価値観を押し付け過ぎないことです。
日本だけでなく、世界がこれから変化していく中で、「変化しない」ことはすごく危険なことです。こだわりは重要なことである一方、変化に対しては足かせになることもあります。ただの頭の固い人になるのは避けたいものです。
よく、たとえ話で「大きくジャンプする前には、しゃがむことが大切」とも言いますよね。変化には準備も必要です。ぜひ変化するための、一歩を進めてみてみましょう。
私も今、Slack(チームコミュニケーションツール)を使ったり、動画編集したり、新しい「技」を磨いているところです。慣れるまで時間もかかりますし、失敗もしています(笑)それでも、変化し成長し続けるそんな人間でありたいです。(ひろ子ママ)