見直されるアイデア商品「ドアストッパー」で密閉防止
●感染終息後を見据えた荷物の保管・撤去サービス
物置きシェアサービス「モノオク」を運営するモノオク株式会社(東京都渋谷区)は、オフィスの撤退・縮小をサポートするための荷物の保管・撤去サービスを、2020年5月7日に始めた。
新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及。それに伴い事務所を退去する企業が増えることを見越したサービスで、オフィス荷物の配送、一時保管、撤去処分を一貫して行う。
モノオクは、収納・保管に困る荷物を預けたい人と、空いたスペースを物置きとして提供したい人を、WEBでマッチングする個人間の物置きシェアリングサービス。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、テレワークによる在宅勤務が広がっているが、同社では感染終息後には、オフィスの立地や事務所への出勤の必要性を見直す企業が増え、自宅内に日常生活とは別の仕事用スペースの確保や、通勤での利便性を前提とした居住地選びが減少するとみており、それに先手を打った。
●買い物に出かける前にチェック!
行動ビッグデータの解析・可視化サービスなどの株式会社unerry(ウネリー、東京都千代田区)は、全国約2万8000店のスーパーやドラッグストアや、その周辺について、曜日・時間帯別混雑傾向が調べられる無料サイト「お買物混雑マップ Powered by Beacon Bank」を、5月7日に公開した。
unerryは、約6000万件ダウンロードされているスマートフォンアプリの位置情報(GPS)を基に、人出に関するビッグデータをAI解析。これまでにも新型コロナウイルス感染拡大に起因する人出の変化について情報を発信してきた。その経験から、詳細な情報を公開することで、いわゆる「3密」を避ける行動に貢献できるのではないかと考え、「お買物混雑マップ」を提供することにした。
マップでは、店舗近辺約100メートルの範囲で混雑状況をAI解析している。直近4週間の中で最も混雑している1時間あたりの人数を基準とし、時間帯ごとに「いつもより空いている」「通常程度」「通常より混雑」に分類している。
掲載店舗エリア数は、5月7日時点で2万8367件。
●マスクカバー型のフェイスガード
新型コロナウイルスの飛沫感染防止の用具として普及が進むフェイスガード。感染拡大に伴いさまざまな製法や素材が提案されているが、長野県伊那市の印刷会社、株式会社小松総合印刷が考案したのは、シンプルに使えるマスクカバー型だ。
フェイスガード用に仕立てた透明プラスチックに、マスクのゴムひもを通す穴を開けた。2020年4月に医療関係の約200か所に、約2400枚を無償提供。提供先から寄せられた意見をもとに、「高透明度で大きめサイズ」(ヨコ36.75センチメートル×タテ25センチメートル)と「通常透明度で小さめサイズ」(24.5センチメートル×5センチメートル)」を用意して、5月7日に自社の通販サイトで販売を始めた。
●密閉防止で見直されるドアストッパー
4年前に発売されたドアストッパーが、新型コロナウイルスの感染拡大防止で、その機能が見直されている。
さまざまな素材の製品を扱う株式会社三洋(東京都中央区)のオリジナル製品「Door Cube(ドアキューブ)」。ドアクローザーが付いているドアのところに置くだけで、ドアの動きを止められる仕組みで、いわゆる「3密」のひとつ、オフィスの「密閉」防止に役立つという。1100円(税込)で同社のECサイトやアマゾンで購入できる。
キューブ上のケースにボールを組み合わせたもので、床面やドアとの間で生じる摩擦力や反発力でドアの動きを止める。2016年4月に発売。累計販売数は3万個を超えたという。
●富山の若鶴酒造が高濃度エタノール製品
富山県砺波市の若鶴酒造株式会は、手指消毒用に製造した高濃度エタノール製品「砺波野スピリット66」を、富山県と砺波市に寄贈した。5月7日の発表。
若鶴酒造では4月9日に「「砺波野スピリット」の製造を開始。当初はアルコール分77%で、300ミリリットル入りを希望小売価格850円(税別)で販売したところ、購入希望者が殺到。その後、生産が順調に進んだことや、4月22日に厚生労働省から「手指消毒用として60%台のエタノールを使用しても差し支えない」と事務連絡があったことで、5月6日からはアルコール分66%に切り替えるなどで量産できるようになったことから、5月7日までに全国の医療機関に計1万4976本を納入した。