「警察力で取り締まるため、特措法より風営法の改正を」
一方、賛成意見は「実名公表は効果がない。もう警察力に頼ってパチンコ店を強力に取り締まるしかない」という声が多かった。
「西村大臣はコロナ特措法を改正して...というが、改正するなら特措法ではなく、風営法や古物営業法のほうだと思う。パチンコ店に関しては換金の実態にメスを入れて厳しく取り締まれば即休業に追い込める。パチンコ店は、三店方式(さんてんほうしき)で、賭博の違法性から守られている。その仕組みを法改正によって変え、少なくとも、特殊景品の換金の際に、身分証明書による本人確認を厳格化すれば、パチンコ店に入りづらくなる人が多くなる」
「三店方式(さんてんほうしき)」とは、日本のパチンコ店独特の営業形態のことをいう。パチンコの客はゲームの対価として特殊景品を手に入れるが、それは「パチンコ店」「景品交換所」「景品問屋」の3つの店(業者)を経由して現金化されるため、違法性が問われにくくなっているのだ。
しかし半面、「グレーゾーン」としてよく問題になるため、自民党の中には「時代に即した風営法を求める議員連盟」が存在する。グレーゾーンではなく、いわば完全な「ホワイト」にするため、「パチンコ換金の法制化」を図ることを目的にした団体だ。
この議員の中には、パチンコの業界団体パチンコ・チェーンストア協会の「政治面アドバイザー」(自民・維新の会・国民民主・立憲民主の計40人の国会議員)にも名を連ねている人もいる。
その「グレーゾーン」を、逆にはっきり「ブラック」にしてしまえば、今回の「休業要請拒否」のような事態に警察力でパチンコ店を取り締まれるのではないかというわけだ。
次のような意見が代表的だ。
「パチンコ店は出玉を景品と交換して客に渡し、客は景品交換所でお金に変え、景品交換所はその景品をパチンコ屋に売却していると建前ではなっていますが、同じ敷地内に景品交換所もあり、パチンコ店のガードマンが景品交換所に景品を売却する時に付き添うケースも多いです。三店方式で法をかいくぐっているだけで、警察は何も取り締まりません。パチンコ店は娯楽場でなくギャンブル場であると、この際、はっきりさせて、警察が介入して景品交換所で交換できないようにすれば、ほとんどの客は止まるでしょう」