伊豆諸島の三宅村にも怪しい電話
具体的には、どんな手口が横行しているのか。警視庁は公式ツイッター上に詐欺のショートメールの具体例を公開した=図表2参照。タイトルは「給付金10万配布につき、お客様の所在確認」とあり、「各携帯電話キャリア会社を通し、国民の皆様へ配布していく事となりました。詳細確認とお手続は下記URLへアクセスしてください」との文言があり、文中のURLに誘導している。
ここをクリックするとアウトだ。個人情報を抜かれてしまう。さらに、「有効期限は4月30日。上記期限を過ぎますと一旦打ち切りとなります」といった注意書きが記され、不安を煽っている。
警視庁によると、ショートメール以外にも次のような不審な電話被害があった。
(1)西東京市の複数の女性宅に「東京都コロナ対策本部」を名乗る男から「10万円の給付金が出るので市役所職員が書類を持って行く」と電話があった。
(2)伊豆諸島の三宅村の70代女性宅に、現金給付の代行サービスをしている者を名乗る女から「現金10万円が振り込まれる...」と自動音声ガイダンスが流れてきた。
また、東京都文京区でも詐欺が横行しており、文京区役所は4月23日、ホームページ上で次のような具体的なケースを紹介、注意を呼び掛けている。
(1)文京区新型コロナウイルス対策室を名乗り、電話で「文京区では、皆様に助成金をお配りしております。区民1人当たり10万円です。つきましては、キャッシュカードの番号、または銀行口座に振込みますので口座番号を教えてください」と問い合わせてきた。
(2)代行業者を名乗り、「区役所の10万円給付申請手続きを代行しているので、銀行の口座番号やキャッシュカードの暗証番号を教えてほしい」というメールが届いた。
コロナより怖~いワルが闊歩している現在、政府が具体的な給付方法を決めるまで、家の中でじっと待つのが得策のようだ。
(福田和郎)