「天職」つかむために必要なこと
監修者の平野敦士カールさんは、さまざまな企業の取締役を歴任。ビジネススクールなどでの講師歴も豊富な経営コンサルタント。米国イリノイ州生まれで、東京大学経済学部卒業後に大手銀行に就職。その後、NTTドコモでiモード企画担当部長を務め、2007年に米ハーバードビジネススクールの准教授とともにコンサルティングと研修サービスを行う会社を創業し社長に就任した。
自らの就職活動から新社会人時代を振り返ったとき、平野さんは就職して働くことに恐れを感じていたという。就職した大学の先輩から朝9時前から20時までが勤務時間と聞き、10時間以上も会社で仕事をするなんてとてもできないと思ったからだ。
だが、最初に入った銀行で13年間勤め、NTTドコモでは7年間働いた。そして大学で教壇に立つなどして、経営コンサルタントとなり10年以上が経過した。こうした経験から、平野さんは、最初から「天職」に出会うことは滅多にないという。
「まずは与えられた仕事を一所懸命することで、次第に自分の向き不向き、好き嫌いが分かってくるもの」と平野さん。そのプロセスをうまくこなしていくうえで、本書の「仕事の基本」をマスターすることが大切だという。
「ほとんどの人は読書をしません。ほとんどの人は読書をしても実行しません。ほとんどの人は実行してもそれを継続しません。だからこそ、あなたが本書を読み、実行して継続すれば、それだけであなたは仕事での成功に一歩近づくことができるのです」
新社会人を対象にした類書では、マナーのためのマナー本という印象が強いが、本書は、仕事をするため、また希望するキャリアを実現するために必要なことがまとめられている。
「入社1年目でマスターしないと恥をかく 仕事の基本見るだけノート」
平野敦士カール監修
宝島社
税別1200円