新型コロナは私たちの生活から平穏を奪っていきました。
感染への恐怖、いつまで続くかわからない自粛。会社はいったいどうなるのか、給料はどうなるのか。家のローンや学費は?
不安は尽きることがありません。こんなときだからこそ、読んでもらいたい本があります。
ストレスゼロの生き方 心が軽くなる100の習慣(Testosterone著)きずな出版
ストレスの要因を捨てる
現代社会では、多くのビジネスパーソンが仕事や家庭でストレスを抱えています。しかし、デキる人は違います。接待や飲み会があれば、さっそうとこなし、夜のクラブ活動にも精を出します。
徹夜明けにも関わらず、膨大な仕事をこなし疲れた顔を見せません。「アイツはいつ寝ているんだ」とウワサになりますが、上司や得意先の評価はすこぶる高く、出世の階段を上っていきます。 休日は、マラソンやトライアスロン、人脈づくりに勤しみ、何事においてもアクティブな人が周囲にいないでしょうか。「疲れて、やる気が起きない」「気力がわかない」「決断ができない」など、そうした疲労感や倦怠感は、みじんも感じさせないのが特徴です。
本書の中で、Testosterone氏はすごくストレスが溜まりやすい人間だと説明しています。たとえば、寝るときにちょっとでも音があったり明るかったりすると、気になってイライラして寝ることができません。Testosterone氏は睡眠をメチャメチャ大切にしているので、そのイライラったら半端ではないようです。
部屋選びの第一基準は静けさであり、寝室では音が出るようなものを徹底的に排除し、自分が気持ち良く寝られる環境を必死で守っている、といえばわかりやすいでしょう。ストレスは抑えるよりも排除するほうが圧倒的に楽で効果的であることが理解できます。
「ストレス要因を生活から排除する工夫をすればストレスは一気に軽減する。ほんの少しのイライラも見逃したらダメだ。些細なストレスも、それが毎日続くと多大なストレスになる。省けるストレス要因は徹底的に省け。たとえば、SNSがストレスになっている人も多いと思う。それがわかっているなら思い切ってアプリをアンインストールしてしまえばいい」
「家事でも、たとえば皿洗いが少しでも苦痛なら、食洗機を買うとか、食器をすべて紙コップ、紙皿、割り箸にして洗わなくてもいいようにしてしまえばいい。満員電車がとにかく苦痛なら、朝一番の空いている時間帯に通勤して、就業時間まで読書やユーチューブで時間をつぶしたらいい。まずは自分がなににイライラしたりストレスを感じたりするのかをはっきりさせよう」
Testosterone氏は、そう言います。
ストレスの原因となっているものを、自分の生活から徹底的に排除する工夫をし、ストレスの発生源を無くしてしまえばいいのです。
あなたはストレスの発生源を理解していますよね?
インチキダイエットがはびこる、きょうこの頃
Testosterone氏は、総合格闘技団体・UFCのトッププロ選手と生活をともにし、最先端のトレーニング理論とスポーツ栄養学を学び、自身も米国にてデビューを果たした経験があります。筋トレやダイエットに関する専門家です。今回、ダイエットに関するエピソードを紹介します。
「この世には、ありとあらゆるダイエットが存在します。あなたもさまざまなダイエットを実践してきたのでしょう。本当に効果のあるダイエットから科学的根拠がないものまで、いつの時代にも多くのダイエットが存在します。しかし、忘れてはいけない大原則があります。それは、カロリーという概念です。摂取カロリーが消費カロリーを上回っていたら太り、その逆なら痩せます。きわめてシンプルな原理原則です」
「じつは、1日に摂取すべき総カロリー数について触れていないダイエットは意外と多いのです。『○×なら、いくらでも食べてOK』といった触れ込みを見たことはありませんか。そして、ダイエットでは総カロリーだけでなく、栄養価も大切な要素となります」(Testosterone氏)
つまり、1日の総カロリー数と栄養素の割合について触れていないダイエットは基本的にウソだということになります。
さて、本書で紹介されているメソッドは、誰にでも簡単に実行可能な習慣です。逃げる力があるうちに逃げる、避けるうちに避ける。無理に前向きになれとは言いませんが、健康を損なっては本末転倒です。この本に救われる人も多いのではないかと思います。(尾藤克之)