店員のビニール手袋に「客をバイ菌扱いするのか!」
それというのも、各地のスーパーがあまりに混雑しており、クラスター化寸前の状態だという認識が広まっていることがあげられる。特に店員たちが悲鳴を上げている。
遊び場のつもりで子連れの客が増える一方、ストレス発散のために店員に当たるクレーマー客が横行し、店員たちは疲弊しきっているのだ。
「現場で働く者です。巣ごもり需要で売り上げが上がり、納品品出し量が増えて現場はもう限界です。アルバイトがどんどん辞めていき、人手が足りません。スーパー本部からも大勢の社員が現場に応援に出ています。家族で買い出しに来る人が増え、店内はいつ感染してもおかしくない状態です。夫婦で赤ちゃんを連れて来る人もいます。赤ちゃんはマスクもできません。その場合どちらかが車や家で待機していてほしいです」
「クラスターが発生した街のスーパーに勤めています。マスクを顎まで下げて『◯◯はどこにあるの?』と大声出す人や、指ペロで現金を出す人、咳エチケット無視のノーガードで咳ゴホゴホする人、店内で走り回る子どもたち...。どう考えても感染リスクだらけです。もしこの中ウイルス感染者がいたら?...と思うと心底ゾッとします。『危険手当』がほしいとさえ思います」
こうした恐怖に加えて、店員の気持ちを落ち込ませるのはクレーマーたちだ。
「在宅ストレスを吐き出しに来る人が多いです。レジで商品をカゴからカゴに移す作業で、卵など割れやすいものは一番上に載せないといけないのでレジ台に置くと、『レジ台に置くな、馬鹿野郎!』と怒鳴られました」
「レジでお客様に『マスクはないのか?』と聞かれ、『ございません』と答えると、『お前がつけているマスクを売れ!店のどこかに在庫を隠しているんだろう』と怒鳴られました」
「レジの天井からぶら下がっている飛沫防止シートにお客様からクレームが入りました。『あんたらは守られているからいいよな!客側は汚染されているわ!』と...」
「ウチは、私たちがはめているビニール手袋にクレームが入りました。『客をバイ菌扱いするのか!』と。お互いの身を守るためです。ご理解ください...と申し上げたのですが」
「昨日、レジに並ぶ最後尾の若い男性のお客様が、携帯をずーっと見ていて前に進まないので、『恐れ入りますが、一歩進んでいただけないでしょうか?』とお願いしたら、無言のままでした。しばらくしたら本社にクレームが入り、私は悪くないのに注意されてしまいました」