クリアファイルと3Dプリンターで「フェイスシールド」
●「ブルガリ お弁当プロジェクト」医療機関に無償提供
イタリアを代表する高級ブランドの一つ、ブルガリのブルガリジャパンは、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる医学界や科学界を支援する一環として、「イタリア料理で彩る弁当」の製造、配送を実施。2020年4月22、23日の両日、東京都立駒込病院と国立国際医療研究センター病院に180食ずつを無償提供した。
弁当はブルガリのホテルズ&リゾーツ部門に属する、東京・銀座のミシュランの星付きレストラン「イル・リストランテ ルカ・ファンティン」のエグゼクティブシェフ、ルカ・ファンティン氏の手によるもの。ファンティン氏よると、弁当は、栄養価も高い旬の食材を中心にメニューを構成したという。
この「ブルガリ弁当」は、政府の緊急事態宣言の期間中に週2回のペースで提供する計画。ブルガリはこれまでにも積極的にCSR(企業の社会的責任)活動を展開してきたことで知られる。新型コロナウイルスをめぐっては、イタリアの国立感染症研究所に最先端の3D顕微鏡の提供や、同社のフレグランス製造の専門知識を生かしてハンドジェルなどを生産している。
●「ソーシャル・ディスタンス床サイン」をオンデマンドで
オンデマンドによるプリントサービスを提供するキンコーズ・ジャパン(東京都港区)は、「ソーシャル・ディスタンス床サイン」のオンデマンド印刷サービスを、4月22日開始した。新型コロナウイルスの感染拡大で、小売店、飲食店で対策のため、訪れた客同士で間をとる目印として需要が高まっている。
床での使用に合うよう、再剥離性・耐擦過性・防滑性に優れた床用メディアを選定して安全性を担保。店舗のスタッフでも特別な道具を使うことなくシール状になっている。またデザインテンプレートがあるので、コストや制作時間についても見積もりが簡単という。
●「クリアファイル」でフェイスシールド
事務用のイスや医療・福祉機器の製造・販売を手がけている長野県宮田村のタカノ株式会社は、大阪大学大学院医学系研究科と協力して、医療従事者の命を守る「フルフェイスシールド」の無償提供を、4月22日に開始。すでに医療機関への導入が始まっている。
フェイスシールドは、フレームを大学が公開したデータをもとに3Dプリンターで製作。市販の文具である「クリアファイル」を取り付けた。
●デンマーク発のシールドを量産化
工業用樹脂製品の加工・製造と販売をてがける福井市の株式会社プラスティックスは、医療従事者をはじめ接客業務に携わる人に向けたフェイスシールドを、4月27日に発売する。同社は、デンマークのデザインチームがデザインした製品の量産化体制を整備した。
このデンマークのデザインチームは、デザイナーやメーカーと医療の専門家で構成され、開発したフェイスシールドのデザインを世界に公開しているという。
価格は、10個1セットで税別3600円(送料別)。4月24日に直販サイトをオープン予定。
●店舗などの飛沫対策用ビニールカーテン
産業繊維資材のオーダーメイド製作・販売を手がける株式会社チームライク(神奈川県海老名市)は4月23日、新型コロナウイルスの感染で危険視されている飛沫感染対策として店舗などでの採用が増えている間仕切シートに使える「クリアカーテンPRO」の販売を始めた。
「クリアカーテンPRO」は、設置場所に合わせて簡単にカットできる高透明ビニールカーテン。同社では、新型コロナ対策の有効ツールとして製品化。製造の現場やオフィスなどでも活用できる。同社の業務用通販サイト「ビニプロ.com」で購入できる。