人と話すことが不得意で仕事が続かなかったり、今も職場での人間関係に悩んでいたりする人は、じつは多いのかもしれない。
昨今、ネットでいわれる「コミュ障」の人は、いったいどんな仕事に向いているのだろうか――。コミュニケーションが苦手だと感じている全国の男女1000人(有効回答は男性331人、女性646人)を対象に、株式会社ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)がこんな調査を実施した。2020年4月14日の発表。
そういう人にオススメの仕事の第1位は「工場。倉庫での作業」で、2位は「在宅ワーク」、3位が「IT関係」であることがわかった。
仕事上でつらいのは「電話」と「世間話」「上司への報告」
調査で、「仕事で苦痛を感じるのは、どんなときか」を聞いたところ、「電話の取り次ぎ・応対」と答えた人が258人で最も多かった。その理由には、「会社名や名前を聴き取れない」や、「言葉遣いや敬語に自信がない」、「クレームの電話が怖い」というコメントがあった。
2位は「世間話」の244人で、「何を話せばいいのかわからない」や「プライベートに踏み込まれるのが嫌」などの回答があった。3位は「上司への報告・相談・質問」で189人。4位は「ランチ・休憩時間・質問」の177人、5位「顧客対応・接客」の147人と続いた。
ひと口に「コミュニケーションが苦手」と言っても、他人とのかかわり全般や世間話、自分が注目されること、上司に対してなど、苦痛の度合いや感じ方は人によって違いがあるようだ。
そんなことで、「コミュニケーションが苦手な人にオススメの仕事は何か」を聞いてみると、最も多かったのが「工場・倉庫での作業」で、381人だった。
その理由には、「会話は朝の挨拶程度で、作業も覚えたら一人で黙々とできる」(30代男性)や、「人とのやり取りよりも、仕事の正確さや丁寧さが評価される」(30代女性)など、会話は最低限でチームワークが不要という理由が大半だった。
ほかにも、食品工場の場合では、帽子やマスクで表情が見えないため、「相手の顔色を気にせずに済むので気が楽」という人もいた。
次いで多かったのは、210人の「在宅ワーク」で、なかでもWEBライターが人気だった。「人と直接会わずに仕事ができ、文字の会話なら自分のペースで進める」(20代女性)という声や、「スカイプとメールがメインで言葉を発することがない」(20代男性)などの声があった。