企業の福利厚生、男性が積極的に利用 やっぱり「健康診断・人間ドック」多く

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   企業の福利厚生制度のうち、最も多く導入されて利用されているのは、「健康診断・人間ドック」だった。人材サービスのパーソルキャリア株式会社が運営する転職サービスdoda(デューダ)の調査でわかった。

   その一方で、結婚祝いや出産祝いなど、「家族」をサポートする制度は多くあるものの、使っていない人が多かった。2020年4月13日の発表。

結婚、出産...... 社員のライフ・イベントを祝福

   調査によると、最も多く企業に導入されている福利厚生制度(複数回答)は、「健康診断(法定以上の項目)・人間ドック」で、46.7%だった。

   ここ数年、働きすぎ防止や積極的な休暇取得などの働き方改革の一環として、「健康経営」を打ち出す企業が増えている。社員の健康管理も「企業のつとめ」との認識が高まっていることを裏付けた。

   2位が「結婚祝い金」で45.4%、3位は「従業員やその家族の弔慰金」で43.7%、4位は「従業員または配偶者の出産お祝い金」の39.8%と、家庭をサポートする制度が続いた。

   家庭をサポートする制度は、ほかにも「家族手当」(6位、29.9%)や「災害見舞金」(13位、23.7%)など、上位20位中6つの制度が入った。

   また、14位の「借り上げ社宅・社員寮」(21.8%)や17位の「住宅ローン補助・家賃手当」(18.8%)など、「通勤・住宅」を支援する制度も4つがランクインしており、企業が社員の生活を積極的にサポートしようとする姿勢がうかがえた。

   一方、使ったことがある制度について聞くと、1位は「健康診断(法定以上の項目)・人間ドック」で40.0%の人が答えた。2位は「確定拠出年金制度」で24.1%、3位が「結婚祝い金」の22.0%だった=下図参照

使ったことがある福利厚生の1位は「健康診断・人間ドック」
使ったことがある福利厚生の1位は「健康診断・人間ドック」

   これを男女別にみると、1、2位は同じだが、3位は男性が「結婚祝い金」(25.3%)で、女性は「リフレッシュ休暇・アニバーサリー休暇」(15.4%)となった。

   さらに、男性2位の「確定拠出年金制度」は27.3%で、男女を合わせた全体(24.1%)よりも3.2ポイント高く、3位の「結婚祝い金」は25.3%で3,3ポイント高いなど、いずれも全体を上回り、積極的に利用しているようすがうかがえた。

   一方、女性が利用する制度で全体も上回ったのは、「健康診断(法定以上の項目)・人間ドック」(41.5%で、1.5ポイントのプラス)だけ。「確定拠出年金制度」(17.2%)は全体より6.9ポイント低く、「リフレッシュ休暇」(15.4%)も3.2ポイント低かった。

   調査した40種類の制度の中には、多くの企業で導入されているにもかかわらず、利用者が少ない制度がある。使える制度と、使ったことがある制度の差が31.3ポイントと最も大きかったのは、「従業員やその家族の死亡弔慰金」だった。次いで、「従業員または配偶者の出産お祝い金」が23.8ポイント、「結婚祝い金」も23.4ポイントの差があった。

   従業員の家族構成や置かれた状況によって、利用するタイミンが異なることから、制度があっても使っていない人が多い結果になったようだ。

   なお調査は、20歳から59歳までの正社員、1万5000人が回答した。2019年7月に、インターネットで実施した。

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