AI時代のサバイバル法 創造的ではない人でも創造的になれる!?

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技術をカラダに染み込ませる

   イノベーションや創造性が、ビジネスシーンで一段とキーワード化した一つのきっかけは、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などを研究しているマイケル・A・オズボーン准教授が、2013年に発表した「雇用の未来」という論文。これから到来する「AI時代」には、さまざまな場面で自動化が進み、多くの仕事で人間がやる必要がなくなるとの予測を掲げ、世界中に衝撃を与えた。

   その中で、オズボーン准教授はAI時代の人材の重要な要素として創造性を挙げたことで知られる。

   著者も断っているが、本書を読めば、直ちに創造的な人間になれるわけではない。そのゴールに着くプロセスは「自動車の運転教習に似ている」。他人の運転を見ていると簡単そうに思えるが、いざ自分で運転してみると、シフトチェンジや、ブレーキやアクセルの加減など、やってみなければわからないことが多いはず。「技術がカラダに染み込むまで、繰り返し運転して身に付けるしかない」という。

   本書で述べられているのは、「産婆術」ばかりではない。「TIPS」と名付けられたエピソードは33件。どの人にとっても、いくつかは「繰り返し運転」できるものがあるはずだ。

「ひらめかない人のためのイノベーションの技法」
篠原信著
実務教育出版
税別1500円

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