安倍政権の生命線だった支持率が、いよいよ下がり始めました。
最近の世論調査では、支持率が軒並み減少して不支持率が上回る傾向が浮き彫りに。新型コロナウイルス対策でリーダーシップを発揮する各国首脳が支持率をグングン伸ばしている中での「異常事態」に、海外メディアの注目が集まっています。
「アベノマスク」「アベノ動画」といった安倍政権の「場当たり的な失策」が原因だと、批判しています。
独メルケル首相は79%! G7で支持率低下は安倍首相だけ
米メディアによると、非常時に政権の支持率が伸びないのは「歴史的に見て、極めて異例な特異事例」だそうです。実際、各国首脳の支持率が急上昇しているなか、安倍首相の支持率だけが下落。海外メディアが注目するのも納得できます。
Japan's Abe sees support rate slip while virus cases rise
(新型コロナウイルスの感染が拡大する一方、日本の安倍首相の支持率が下落した:米ブルームバーグ通信)
ブルームバーグは、「政権寄り」とみられている読売新聞の世論調査でさえ、数年ぶりに不支持率が支持率を抜いたことを紹介。「安倍首相のコロナウイルス対策が批判されている」と論じています。
他国リーダーの支持率と比較をすると「安倍政権の異常値」が際立ちます。
今、世界で最も信頼されているリーダーは、間違いなくドイツのメルケル首相でしょう。ここ数年は支持率が低下。「2021年の任期で退任する」ことを表明していましたが、現実的かつ人間味あふれる対応ぶりが評価され、最近の世論調査では「首相に満足」とした人が79%、政府のコロナ対策に74%が「満足」と答えるなど、見事な復活ぶりをみせています。
意外? にも、感染が広がり多数の死者を出しているイタリアでも、世論調査で「首相を信頼する」という意見が71%にのぼっています。コンテ首相の懸命な対応が国民の支持を集めているようです。
フランスでもマクロン大統領の支持率が大幅に上昇して、英国ではジョンソン首相率いる保守党の支持率が50%超に跳ね上がっています。カナダのトルドー大統領も支持率が74%に急上昇で、G7メンバーで支持率が下がっているのは安倍首相ただ一人という厳しい状況です。
他にも、オーストリア(77%)、オランダ(75%)、ベルギー(79%)と、欧州各国リーダーの支持率が大幅にアップ。リーダーたちの国民へのストレートなメッセージと、「経済よりも何よりも、国民の命を守る」という強い姿勢が評価されての結果だと報じられています。