新型コロナウイルスとの戦いは、そう簡単には「幕引き」とはいかないようだ。緊急事態宣言明けにピークアウトとなり、テレワークや時差通勤が解かれても、予防対策は必要とみられる。
そのあたりを見据えた製品、サービスの提案にも企業ではぬかりはない。
コロナで内定取り消し、雇い止めを救済
●ソーシャルディスタンスを確保できない職場に
店舗、売場に必要な備品を開発、製造する日研工業(東京都豊島区)は、小規模な事業所はもとより、窓口や受付など適切なソーシャルディスタンスを確保できない職場で働く人たちのため、飛沫感染対策用に卓上パーテーションを製品化した。2020年4月14日の発表。
卓上パーテーションは、専用スタンドに立てて使い、スタンドのズレ防止用の粘着シートは水洗いで繰り返し使用できるなど、同社が売場の什器開発で培ったノウハウが盛り込まれている。
組み合わせて使うことにより、さまざまなオフィス環境に対応できる。
●在宅、遠隔地にいる従業員の健康サポート
福利厚生のアウトソーシングサービスを手掛ける株式会社リロクラブ(東京都新宿区)は、スマートフォンを使って従業員の健康管理を遠隔で瞬時に確認できる「RELO健康状況報告システム」を開発。サービスを無償提供することを、2020年4月13日に発表した。
新型コロナウイルスの感染を防ぐため、企業では従業員の健康管理と把握が課題とになっている。リロクラブでは、福利厚生サービスへの従事で培ったノウハウを基に、従業員の健康状況を瞬時に把握するにはどんな方法があるかを検証し、報告システムを開発した。「すぐに始められる」「手軽で簡易」「誰でも使いこなせる」ことが特徴で、従業員への利用説明会なども不要。企業側では、在宅や遠隔地、海外駐在者まで、広く従業員の健康管理をサポートできるようになる。
●コロナで内定取り消し、雇い止めを救済
学研ホールディングス(東京都品川区)のグループ会社、メディカル・ケア・サービス株式会社(さいたま市)は2020年4月14日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で4月入社の内定が取り消された学生や、転職を余儀なくされた人たちを対象に積極的な採用活動を行うことを表明した。
メディカル・ケア・サービスは、グループホームや高齢者用施設を幅広く展開。今回の募集職種は介護職員。定員の上限はとくに設けられていない。